ヒーロー科と結界師2 (ページ6)

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「ところでそちらのお二人…、もしや墨村さんの…？」

「え？」

『えぇ…』

「わあっ、やっぱり！どーも私、春日夜未と申しますっ」

『あ、墨村守香と弟の良守です』

「で、お3人方。私がここにいたこと秘密ということで…ね」

3人「はあ…」

変な人だ

「でもせっかくですから…お茶にしません？」

と、いうことで

「これがないと生きていけないってものあるでしょ？
私はお茶ね。お茶がないともーダメ」

(敷物まで…)

「本当は淹れたてが良いのですけど…」

(コップまで…)

「移動が多いものですから水筒で我慢ですわ」

「あんた、せっかくだからさっきのケーキ出したら？」

「ええ！」

良守は自分のリュックからチョコレートケーキを入れていた入れ物を出して、春日さんと時音ちゃんに出した

「まあ、お上手ねーーー!!」

「煎茶に洋菓子もなんですけど」

「あら、悪くないですわよ」

(俺の分なくなった…)

『まぁまぁ、食べてもらえたんだから』

「うん…」

ズズズ…とお茶をすする

「あの、失礼ですけど…あなたたちが墨村の22代目の…？」

「ええ、まあ」

(継ぐ気はないけど)

「へーーー…。あ、私ね…雪村の時雄さんとは親しくしていただいてましたのよ」

「そーなんですか？」

(おじさんと…)

「ええ。あ、でも…墨村の方とはあまり…。やっぱり、私などとは格が違ってらっしゃるので…
でも、時雄さんには本当によくしていただいて…」

ちらりと時音ちゃんを見て、ああ、そうかと思った

ー翌日ー

『………………』

「守香ちゃん、大丈夫？」

『え？』

「なんか、顔怖いよ？」

『あ、ごめん』

昼休みにご飯を食べながら春日さんのことを思い出した

あの時の、時音ちゃんのあの顔

ちゃんと言っておかないとな

『ねぇ』

「？」

「どうしたん？」

『もしもだけど、親のいない子供に親の話するのって、案外辛いもんだよね？』

「「？」」

『あ、ごめん。例えば、父親が死んでて、その子供に父親の話をするのって辛いってことかな？』

「うーん、どうなんやろ…。私は父ちゃんいるし…」

「僕も…。お父さんの話はよくわかんないかな…」

『…そっか…』