現海賊は現在ヒーロー科15 (ページ9)

今日:13 hit、昨日:7 hit、合計:29,549 hit

131-2 ページ9

さっきのやりとりで、CP9の1人がずっとこちらを見ている

「ここが、ケニエル・ズロー…」

「ここは政府の島だ」

「………」

「政府所有の“司法の島”、ケニエル・ズロー。そこにあるのは、名ばかりの裁判所…。
ケニエル・ズローへ連行されることそのものが、罪人の証とされ、罪人はただその誰もいない裁判所を素通りし、やがて冷たく巨大な鋼鉄の扉にたどり着く
それは、「正義の門」と呼ばれ、罪ある者がくぐれば、もう二度と日の光を見ることはできない絶望の扉
なぜなら、その先にある港から海へ出て到達できる場所は二つしかないからだ」

「二つだけ？」

相澤先生は、ゴーグルをつけながら言う

「一つは世界中の“正義の戦力”の最高峰、「海軍本部」
もう一つは拷問室と死刑台が立ち並び、世界中で暴れ回っていた凶悪な囚人たちが幽閉される、深海の大監獄「ヘルズダウン」
ケニエル・ズローは罪人になんの慈悲も与えず、ただそこへ送り込むだけの形だけの裁判機関だ」

「じゃあ、賞金首であるエレーラさんにとっては、どこへ運ばれようとその先は地獄…」

『こうしてる間にも、エレーラは刻々と“正義の門”へ近づいて行ってる…
こんなところで、ゴタゴタ言い合ってる方がおかしい……………!!!
ケニエル・ズローが、私のいた世界にある「エニエス・ロビー」と同じならば、ケニエル・ズローは「世界政府」の中枢につながる玄関…当然、それに相当する戦線が敷いてある。どんな海賊でも、どんなヒーローでも、取り戻すなんてことはできない…』

「ん？お前まさか…………………」

『今となっては、2年も時間が経ったけど…私にとっては、つい先日の様に覚えてる事件…………』

「まさか……………!!!」

CP9が焦り出した

『今更、「世界政府」の中枢に喧嘩売って、怖気ずくほど私は弱くなんかない!!!!』

「“麦わらの一味”の………………!!?」

CP9が、慌てて空を切る様に走っていく

「あの事件の渦中にいた“麦わらの一味”・モンキー・D・ルフィの義姉であるお前が、エレーラをなぜそんなに追いかける」

『仲間が泣いてるのに、助けない仲間はいないだろう？』

それだけ言うと、CP9は何処かへ行ってしまった

「レンちゃん」

『大丈夫よ』