番外編2 ページ43
『ちょっと、ある人にプレゼントを贈ろうと、思ってて…』
「うんうん」
『でも、私、その人に何を贈ればいいのか、わからなくて
私のことを、助けてくれた人で、ちゃんと感謝してて……………
もちろん、尊敬もしています。でも、どんなものを贈ればいいのか、どんなものを贈れば喜んでくれるのか、わからなくて…………』
恥ずかしいぐらい、本人に相談するなんて本当に情けない
「レンちゃん」
『はい』
「なんでもいいんじゃない？」
『えっ…』
「難しく考える必要、ないんじゃない？
その子が、その人がどんなものが欲しいなんて、本人でもあんまりよくわかんないんだから」
『で、でも…』
「全てが全て、その人が欲しいものを贈るものじゃないよ」
『………………』
「レンちゃんはさ、いっつも誕生日になって欲しいものは？って聞いたら、「平和な世界が欲しい」って言ってたでしょ？」
『…はい』
「私はね、この子は先の未来を見てるのか、それとも、身近でそんなことを見てきたからそう願うのかなって思ってきた
どこか大人びてて、どこか落ち着いてて、それでいて年齢に合った対応をする
たまに、大人な意見をぶつけてくれる…。
レンちゃんが、どう言った場所でどう言ったことをしてきたのか、私も勝さんもわかんない
でもね、ここまで無事に育ってくれて私は嬉しいんだよね」
『………………!!!』
「よそさまの子どもでも、レンちゃんは私たちの家族だもん。親が子どもの成長を嬉しがらないわけがない
あのバカな息子を持ってて、よぉく身に染みてわかるんだよね
だから、レンちゃん。難しく考える必要はないの
レンちゃんが、その人に何を贈ればいいのか、そんなの考えなくていい
レンちゃんがその人に、一番伝えたいこと伝えてごらんよ」
光己さんが買い物に行って、私はリビングで1人で静かに座っていた
私が一番、伝えたいこと
.
爆豪side
「勝己、レンちゃん呼んで」
「レン〜〜〜〜」
レンを呼んでみるも、あいつは返事もしない
仕方なく、リビングから部屋に向かう
ｺﾝｺﾝ
「レン、入るぞ」
『あ、ちょっと待って!!!』
ｶﾞﾁｬ
「あ？」
『あーーーーー…。待ってって、言ったじゃん』
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年11月26日 20時
