現海賊は現在ヒーロー科14 (ページ41)

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『存在を知る程度なら罪にはならない
でも、多分今世界(こっち)でその文字の「解読」ができるのは、エレーラだけ…
だからこそ当時8歳という幼い少女だった彼女の首に、政府は高額の賞金を賭けたんだ
エレーラが世界で唯一…「古代兵器」を復活させられる女だから』

「「!!!?」」

『だとすれば、彼女を追う政府は…………!!!』

ガサガサと資料をあさり、ある文字を見つける

『やっぱり…「CP9」!!!』

「CP9？」

『サイファーポール…。世界政府の諜報機関で、政府の指令により、あらゆる情報を探り出す
No.1から8まであるけど、特に「CP9」は一般市民には存在すらも知らされてないらしいの
サイファーポールNo.9は、世界政府直下暗躍諜報機関
存在しないはずの9番目のサイファーポール
「闇の正義」の名の下に、世界政府から非協力的な市民の「殺し」を許されている…』

「なんだよそれ!!!」

『CP9は実在の機関…。となれば、エレーラは“麦わらの一味”である私の元から離れ、“政府側(・・・)”に肩入れすることになる』

サボからの資料を読みながら、私は説明を続けた

『政府に追われ続けているはずのエレーラの行動としては、おかしすぎる…。でも、“歴史の本文(ポーネグリフ)”の解読によって“兵器”が復活すれば、それを持つ者が正義であれ悪であれ、結果は同じ…
兵器が人の世にもたらすものが、“平和”な訳がない
世界は滅ぶ。過去の“異物”など、呼び起こすべきものではない』

「世界が…滅ぶ………!?」

「そ、んな………」

『エレーラの故郷である、“ロトム”の事件から唯一逃げ出したのがエレーラ…。
幼い姿はしていても、“ロトムの悪魔たち”と同じ思想を持った危険な子だと…』

「…悪魔たち」

『……………エレーラは、ううん。ロビンと同じなんだ
ただ歴史が知りたいだけ、ただそれだけのために命を狙われ続けた
ひとりぼっちで、ずっと逃げてきた
だから、また私が………“そこ”から助け出さなきゃいけない』

「レン…」

「威勢の良い奴だな…。“申し子”」

「「!!!?」」

『!?』

玄関にいたのは、黒いスーツを着た男と女

『あんたたち…!!』

「先ほど言っていた…“CP9”だ」

「まじか!!!」

「な、なんでここに!!!」