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「逃げなさい!!! ミラウ!!!! その男から逃げるんだ!!!!」
パパ…
「いやよ!!」
砂が舞い上がった
「あんたの仕業ね…この塵旋風」
当たりだ、とでも言いたげな顔
「まだ…!!! 15分後の“砲撃”を止めれば、犠牲者を減らせる!!!」
そうよ、それさえ止めれば！
「あーすれば反乱は止まる…。こーすれば反乱は止まる。目ェさませ、お姫様…」
「うっ!!!(ｶﾞｯ!!」
「見苦しくてかなわねェぜ、お前の理想論は」
首を絞められながらも、クロノシスを力強く睨み付ける
「“理想”ってのは、実力の伴なう者のみ口にできる“現実”だ…!!」
「見苦しくったって構わない………!!!
理想だって捨てない!!! お前なんかにわかるもんか………………!!! 私はこの国の王女よ!!! お前なんかに屈しない!!!」
「可愛げのねェ女だ…………」
「私は、この国を」
ﾜｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｱ!!!!
大きな声と爆発の音、私の声が掻き消されるほどだった
「ミラウ…」
「…広場への砲撃まで、あと15分…。
まだまだ反乱の“援軍”はここに集まってくる。てめェらの運命も知らず…爆破領域に次々とな…」
どうしてこんなことができるの…!?
あんたに、この国のみんなは何もしてないじゃない!!!
「さっき…国王軍に広場の爆破を知らせていれば、例えパニックになろうと何千人、何万人の命は救えたはずだ」
クロノシスは宮殿の塀の上に立つと、私を外へと出した
私を支えているのは、クロノシスの手だけ
「やめろ!!! 止めてくれ!!! クロノシス!!!」
「全てを救おうなんて甘っちょろいお前の考えが、結局お前の大好きな国民どもを皆殺しにする結果を招いた
最初から最後まで、どいつもこいつも、笑わせてくれたぜ。この国の人間は!!!」
クリア…ルクおじさん…
「2年間、我が社へのスパイ活動。ご苦労だったな
結局、お前たちには何も止められなかった
反乱を止めるだの、王国を救うだの、お前のくだらねェ理想に付き合わされて、無駄な犠牲者が増えただけだ……!!!
教えてやろうか…。お前に国は救えない」
そう言って、私は王宮の下へと落とされた
救えない、救えない
「バカな…」
あれは…
『クロノシス〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!』
「………………!! レンさん!!!」
「申し子ォ…」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年11月10日 19時
