現海賊は現在ヒーロー科14 (ページ45)

今日:4 hit、昨日:4 hit、合計:36,056 hit

127-2 ページ45

「こんな私を信じてくれる子ができた…」

「じゃあ、お前の“願い”ってのは…!!!」

「“悪の申し子”が、無事にこの町で生きること」

「そのためなら兵器も呼び起こし、世界がどうなろうと構わねェってのか!!?」

「構わない」

ー現在ー

「おれは、引き鉄を引けなかった
事もあろうに、全世界に生きる全ての人間の命より、あの女はお前の命を選んだ」

私のため…!!!?

「おれの方の兵器の設計図も奪われそうな今…おれにあの女を責める権利はねェが…!!」

『(ﾊｧ…』

気が抜けて床に脱力するように座った

「おい、大丈夫か!?」

『…………。よかった…エレーラはじゃあ…私を裏切ったわけじゃないんだ…………!!!』

「………！」

よし…

『ありがとう、アイスのおじさん!!』

「待て!! 今更お前1人で何をするってんだ!!?」

『今更？』

部屋に向かって道具を持ってこようとする私を止めるアイスのおじさん

『“今から”よ!!! 私なら大丈夫、あれくらいじゃやられない!!
これからエレーラを奪い返す!!! 迷えば誰でも弱くなるもんだ!! 助けて良いんだとわかったときの、私の強さに限度なんてない!!!!』

「ンマーーーー、待て!!!」

『！』

「エレーラを追うのは勝手だが…午後3時に政府関係者の移動便で“海列車”が出航する
ンマー、おそらくだが。…あいつらがこれに乗る可能性が高い。つまり、エレーラも一緒にだ
それを最終に“海列車”は一時運行停止になる。もうすぐ“アクア・ラグナ”が来るからな」

『じゃあ、ってことは…!!』

「その便を逃すと当然、船も出せねェし、ここから出る術はなくなるんだ」

『嘘でしょ!? 今何時!!?』

「2時半だ」

『あと30分!? ねェ、なんとかならないの!!? 海列車をちょっと止めて!!』

「ンマー、目的地ケニエル・ズローってのは、エニエス・ロビーと同じく、政府の人間以外立ち入り禁止の島だ。機関士も政府の人間、おれが言っても聞かねェ」

『くっ……!!』

「だが、外に止めてあるアレを使えば間に合う」

『!?』

外に出てみれば

『え…』

「なんだ、この羊」

『メリー!!!』

「パウリーたちが作ってくれた、バイクだ。これなら間に合うかもしらん」

『ありがとう!!!』