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「そこでだ。何か怪しい動きをした時、お前に監視してほしい」
『…なるほど、選手のケアを任されている私が適任だということだな』
「あぁ、お前なら王帝月ノ宮にもすんなり入れる
頼まれてくれるか？」
『…わかった、お前が気になるほどだ
よほどのことじゃないのを願うが、一応見ておこう』
「頼む」
『明日の試合、楽しみにしているよ』
「明日は観客席で見るつもりか？」
『いや、星章か木戸川清修のベンチのどちらかで見ようと思っているよ』
「なら、星章に来い」
『？』
「おもしろいものが観れるからな」
・翌日・
星章学園スタジアムには、続々と人が押し寄せていた
これから木戸川清修との試合が始まる
フットボールフロンティア予選ブロックの大一番だ
「ここですね、サッカープレイヤーズゲート！」
つくしが試合を見にきた明日人たちを誘導する
「でも、このあいだの試合の時はあっちから入れてもらったけど」
『今日はライセンスカードがあるからな
サッカー関係者はこのライセンスカードを使って、ここの入り口から入れるんだ』
「ささ、行きましょう！」
海風がライセンスカードをかざすと、自動でゲートが開いた
「なんかズルしてる感じがする」
「一般の人たちから見たら、今のサッカープレイヤーは特別な存在なんだ」
「VIPだな」
海風を先頭に歩いていると、奥の方から黄色い悲鳴が聞こえてきた
「王帝月ノ宮の野坂君です！
いつ見てもかっこいいですねー。視察できてるのかなあ」
『野崎悠馬…』
「野崎君…」
「ほら、この間プレイヤーズカードで人気だって教えたでしょ？」
「あぁ…。それで、彼はすごいの？」
『戦術の皇帝という異名を持ち、プレイだけに限らず顔もよし、さらには勉強もよしらしいよ
三拍子揃ったプレイヤーだそうだ』
「ふぅーん…」
杏奈は野坂の横顔を見つめていた
「あれれ〜、少しは興味湧いてきたのかな？」
「ぜーーーんぜん!!」
すると、野坂がふとこちらを見た
「あ、こっち見ましたよ!!」
「？」
野坂は西蔭を連れてこちらに歩いてくる
杏奈の前に立ち、杏奈はどうしようかと慌てた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年9月18日 0時
