1話 条件付き ページ8
工事を一時中断させることができると、海風は事情を説明した
相手の話を聞きながら、校庭の隅で傷の手当てを受けている少年が視界に入った
ゴールキーパーをしていた少女がハンカチで頬を拭っている
一旦話を終わらせると、帽子を被りそちらへと向かった
「サッカー部の廃部は許せないけど、こんな無茶をして」
「じゃあ、のりかは平気なのか？
サッカーできなくなって？」
「そりゃ、もちろんいやだけど……」
「工事を一時的にやめさせたところで、根本的な解決にはならない」
「その通りだ。サッカーを続けるには、何か手を考えないと…」
「俺はサッカーを諦めない！
絶対に諦めない！」
ハンカチを握りしめる少年に、『威勢がいいね』と海風は言葉を発した
「君は…」
「さっきはすまなかった。えーと…」
『あぁ、自己紹介がまだだったね…。海風、海風亜真音。よろしく』
「え、海風って…」
自己紹介を終えた海風に、驚いた少年が何か言葉を発そうとした時
肩で息をしながら、誰かが走り寄ってきた
「明日人!!!
大変だ、お前のお母さんが…」
事情を聞いた少年は、慌てて走り出した
その後を追いかける海風
ｶﾞﾗｯ
『病院？』
ダダダダダと走って行ってしまう少年を放って、海風はなぜここにと言った表情で中に入る
見失った少年の姿をなんとか見つけると、その背中の後を追いかける
「母ちゃん！」
「明日人…その顔は、どうしたの……」
少年とよく似た瞳を持つ優しそうな母親らしき女性が、ベットで横たわっていた
「なんでもない。それより、母ちゃん苦しいのか？」
「……ごめんね、明日人。母ちゃんはお前と一緒にいてあげれそうにないわ」
「何言ってんだよ!!
そんなことないだろ。俺たちずっと2人で楽しくやってきただろ、これからもずっと…」
「ううん、明日人。人にはいつか別れが来るわ
でも、本当につながった絆は、決してなくなることはない
明日人と母ちゃんも、永遠に繋がっている……」
母が言おうとしていることがわかっている少年は、叫んだ
「そんな…母ちゃん、死ぬな!!
サッカーだけじゃなく、母ちゃんまで俺の前からいなくなんのか!!」
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サッカーバカ(プロフ) - 桜さん» コメント、ありがとうございます。質問に関しては、また物語を進めていくうちに出せたらなと思います。ヒロインはかっこよくてモテればいいな路線で行ってます！ (2019年9月16日 19時) (
レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 亜真音は、モテますか? (2019年9月16日 19時) (レス) id: aa9d607400 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 質問です。亜真音は、可愛ですか? (2019年9月16日 19時) (レス) id: aa9d607400 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - とても面白かったです。 (2019年9月16日 19時) (レス) id: aa9d607400 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年9月16日 14時
