現海賊は現在ヒーロー科12 (ページ10)

今日:29 hit、昨日:3 hit、合計:58,155 hit

91話少年Aの疑問ページ10

それからまた数週間が経った頃

ﾄﾞﾝﾄﾞﾝ!!!

『誰？』

洗濯物をたたんでいると、ダダンさんたちがビクンッと体を震わせた

お客さんかな？

「ま、待てレン、開けちゃダメだ!!!」

『え？』

と、言われてももう開けちゃったし

「ん？」

『お(ﾋﾞｸｯ』

大きなおじいさんが立ってた

「お嬢ちゃん、なんでこんなところにいるんだ？」

『えっと、ここに住まわせてもらってる、ユリール・D・レンと言います。おじいさんは？』

「わしは、ガープじゃよ。それより、お嬢ちゃん、“ユーリル”と言ったか？」

『う、うん』

「そうか…。生きとったのか…あの血筋は」

『？』

ガープさんは、少し目を閉じた後私の頭を撫でた

「レンと言ったな」

『う、うん』

「お前さん、わしの孫になれ」

『へ？』

「ぶわっはっはっはっ！」

『ま、孫？』

「そうじゃ。これからわしのことは、おじいちゃんと呼ぶんじゃ」

『う、うん？』

周りにハテナを飛ばしていると、ダダンさんたちが出てきてはガープさ……じゃなくて、おじいちゃんに怒られている

なぜかはわからないけど、まァいいかな

『あ、エースくん!!』

スタスタと歩いていくエースくんの後を追いかける

『ま、待ってよォ！』

「ついてくんな!!!」

『け、けど……おじいちゃんが来てるし、それに私よくわかんないし…』

「だったら、黙って隣で笑ってればいいだろ。ジジイに色々と聞けばいいだろ」

『そ、それは…』

「こっち来んな!!!」

一歩踏み出せば、エースくんはそう怒鳴る

「ジジイに孫認定されたか知らねェけど、おれはてめェなんか認めねェからな!!!」

そう言って歩いて行ってしまうエースくん

私だって、私だって

『わかんないよォ……』

なんで、こんなことになったのか

なんであんなこと起きたのか

わかんないんだもん……

「おお、レン。どうしたんじゃ、そんなところで」

『おじ、いちゃ…ん』

「おお、可愛い顔が台無しじゃ」

目に溜まった大粒の涙を、あったかい指ですくってくれたおじいちゃん