現海賊は現在ヒーロー科12 (ページ46)

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いらないものをきれいに排除した、この国は「隔離社会」の成功例ともいえる

ルフィの生まれたフーシャ村も、半ば忘れられたように、この国に属している

『んーと、リンゴと桃とみかんと』

「おや、今日はフルーツかい？」

『うん！』

「んじゃ、まけとくね」

『ありがとう～!!』

買い物をし終えて、シャクリとリンゴをかじる

ﾊﾟﾘｨ…ﾝ

「食い逃げだァーーーーー!!! 誰か捕まえてくれ～!!!」

どこかのお店が、そう叫んでいる

食い逃げをするといえば、あの3人だろう

「レン～～～～!!」

『やっぱり、騒ぎを出すのはやめてってば!!』

「食い逃げぐらいいいだろ」

『よくないよ!!』

3人に続くように逃げる

「逃がすな、そこの子供3人を誰か取り押さえてくれー!!!」

「サボ!!?」

『…!?』

「サボじゃないか!! 待ちなさい!!! お前、生きてたのか!!!」

『誰、あの人…』

サボを呼び止める男の人を振り返って立ち止まると、サボに腕を掴まれた

「おいサボ!! お前のこと呼んでるぞ!!」

「人違いだろ、行くぞ!!!」

『あ、サボ!!』

私の手を強く握って走っていくサボ

ー中間の森ー

「なんだよ、何も隠してねェよ!!」

「あ…そうなのか？」

「そうなわけねェだろ!!! 話せサボ!! おれたちの間に秘密があっていいのか？」

2人「話せ」

『怖い…』

怖い顔でサボに顔を近づける2人

「話せよてめェ!!! ぶっ飛ばすぞ!!! 話さねェんなら、レンにてめェの気持ちバラ…」

「話す!! 話すよ!!」

『…？』

サボは口を固く閉ざした後、ポツリポツリと呟くように言った

2人「えぇ～～～～!!?」

「貴族の息子!!?」

「誰が!?」

「おれだよ……!!」

2人「で？」

「お前らが質問したんだろ!!!」

問い詰めておいて、興味なさげに言う2人

「……本当は親も2人ともいるし…孤児でもなければ、ゴミ山で生まれたわけでもねェ
今日おれを呼び止めたのは、おれの父親だ
お前らにはウソをついてた。ゴメンな」

「謝ったからいいよな!!許す」

『秘密は誰にでもあるし、謝ることじゃないよ』