現海賊は現在ヒーロー科12 (ページ36)

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レンがしまっていた木箱の中には、お宝が山のように積まれていた

ｶﾞﾎﾟﾝｯ

『えーと…次はお昼時に稼ぎに行ったらいいか…』

宝箱の蓋を閉めて南京錠で施錠したレンは、トテトテと森の中に入って行く

おれたちは先回りして、レンを待ち構えた

レンside

町で一稼ぎし終えて、貯金箱の中に宝物を詰め込んだ後、お昼ご飯の調達に森の中に入った

エースとサボに見つかったのはびっくりしたけど、なんとかまけたと思うし大丈夫だろう

「レン」

『!!?』

「お前…何やってたんだ」

『エース…!?』

一歩後ろに退くと、ゴリっと背中に硬いものが当たった

「レン」

『サ、サボ…』

鉄パイプを背中に突きつけてくるサボをチラリと見ると怒っているような顔になる

ここまで追いかけてきたのは誤算だったし、2人の山慣れをみくびっていた

「説明してもらおうか。お前がなんで町であんなことしてたのか」

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2人「貯金？」

『…うん』

2人の海賊貯金の大きな木の根元で、逃げられないように両サイドを固められ、私は膝を抱えて事の経緯を説明した

『私、いつか海に出るって決めたの
海賊にはならなくて、強くなって、世界を見て回りたいと思った…
それには、2人が言ってたようにお金が必要だと思ったの』

「それで、不良達から金を巻き上げてたのか…」

『うん…。いけない事だっていうのは、わかってる…
でも、動かなきゃいつか死んじゃうし、生き残れないと思ったの…
2人に黙ってたのは悪いと思ってた…。2人とも、私のことすごく心配してくれてたし、それに大事にしてくれてたのが身にしみてわかってた…だから言いにくかったの…』

「そうだったのか…」

『私、海賊も海軍も大っ嫌いなの。あんな奴らのせいで、ひどい目にあってる人ってたくさんいると思う
誰かがこの世界を変えなきゃ、誰も笑顔になんて…幸せになんてなれない』

「……………………。だからって、お前1人で稼げるのは限度があるだろ」

『…1人で生きていけるようにならなきゃいけないと、思ったの』

「？」

『…………………あんな目に、もうあいたくないから』