現海賊は現在ヒーロー科12 (ページ4)

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ー翌日ー

『ふわぁっ……』

早朝に目が覚め、隣で寝ているエースくんにちらりと目を向けた

静かに起き上がり部屋を後にして、私は家を出た

幸いここは山だ

なんとかなる

山の中なら走り慣れてるし歩き慣れてる

多少の怪我なんて慣れてる

強くなりたい

なんでも守れる人になりたい

『私、笑うよ。どんな時でも、辛くて悲しくて死にたくなるような時でも、笑って乗り越えられるそんな人になるから』

サボside

「なんか変な時間に目が覚めたな」

早朝に目が覚めておれは森の中を歩いていた

エースもまだだろうし、暇をもてあますこと30分

「あ」

今チラッと見えた金色の何か

おれはそれを追いかけていくと

「レン!!!」

『！』

「やっぱり、レンだ!!」

『サ、サボくん……？』

「なんで疑問形なんだよ。それにくん付けって…」

かしこまり、首をかしげる彼女におれは腹を抱えて笑う

「それより、なんでここにいるんだ？」

『お散歩してるの。サボくんは？』

「おれもそんな感じ。変に目が覚めてさ」

『そうなんだ。ねェねェ、この国のこといろいろ教えてよ!!』

「いいぜ！」

キラキラした目で聞いてくるレンの手を引いて、おれは腰をかけられる場所に向かった

大きな切り株の上に座って、おれはレンに国のことを説明した

『面白そうだね!!』

「面白ェか？」

『うんっ!!! いいなァ、楽しそうだなァ』

目を輝かせているレンに、「これから一緒に見て行こうぜ」と言う

『え？』

「レンはここに来てまだそんなに日が経ってねェから、おれとエースが案内するよ!!! だから、なっ？」

『……………………。……!!! うんっ!!!』

嬉しそうに頷くレンは、本当に9歳なのかと思った

エースに相談して、一緒に街とかに行ってもらうか

おれはなぜか楽しみで仕方なかった

海賊貯金で何度も回っている街を、レンと回ると言うだけなのに

こんなに胸があったかくなるのは、なんで何だろう

『サボくん、ありがとう！』

「ああ！」

そんな疑問を抱えながら、おれはレンに頷いた