現海賊は現在ヒーロー科 (ページ38)

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結論から言わせて貰えば……両者ともボロボロだった

小学校の頃、勝己くんが外で遊んでる時に出久くんに出会った

家が近所であった2人は、幼馴染だった

なんでも「やればできてしまう」タイプで、ガキ大将の乱暴者

善し悪しはともかく、自信に満ちた彼の背中は出久くんにとってはかっこいいものだった

乱暴者というところに少し触れたい

私が居候してる間、乱暴なことされた記憶が全くない

それどころか、妹ができたような、姉ができたように私にひっつき回っていたのだ

だけど、“個性”が発現してから…それらが全て悪い方へと加速していってしまったらしい

人は生まれながらに平等ではない

これは、この世界の齢4歳にしてみんなが知る社会の現実

昔、機嫌のいい勝己くんから出久くんのことを聞いた

彼曰く、出久くんは「デク」だということ

それ以前に、周りが知らないこと、周りができないこと

それら全てを考え行き着いた答えは、自分がすごいから

みんなは、自分よりすごくない

その中で1番すごくないのが……「無個性」の出久くんだと

ただの道端の石っころだと認識した勝己くんは、ある時、幼い子どもがする顔ではない顔である思い出を話した

ある時、みんなで遊んでいた時丸太から落ちた時

怪我もなく、なんともなかった

そんな彼に、「大丈夫？たてる？」と手を指し伸ばしたのが出久くんだった

自分を、可哀想な目で見るなと彼はその手を叩いた

もし、もしもの話

その時、手を取っていれば彼らは仲のいい幼馴染になれたと思う

勝手な解釈だけど…

結果は出久くんたちヒーローの勝ちで、勝己くんたち敵は負けてしまった

モニタールームで講評の時間

「今戦のベストは飯田少年だけどな!!!」

「なな!!?」

オールマイトの結果に、私も賛成する

勝己くんの行動は、戦闘を見た限り私怨丸出しの独断行動

さっきオールマイトが言っていた通り、屋内での大規模攻撃は愚息

出久くんも同じ様な理由

お茶子ちゃんは、中盤の気の緩み

そして最後の攻撃が乱暴すぎること

ハリボテを「核」として扱っていたら、あんな危険な行為できないからね

相手への対策をこなし、かつ

“「核」の争奪”をきちんと想定していたからこそ、飯田くんは最後の対応に遅れた

ヒーローチームの勝ちは、「訓練」だという甘えから生じた反則の様なもの