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「ファントム社の執事セバスチャン、貴方よ」
「な!!!?」
「!!!」
「な、何故です!? あんなカリーを詰めたドーナツより、我が社のカリーが劣っていると!?」
「あれをご覧なさい」
女王が指をさしたのは、試食をする者たちだった
「わかりますか？ナイフとフォークを使わないファントム社のカリーは誰にでも食べ易く…。そう、子どもでも食べやすいように配慮されているのです
誰にでも気軽に…富める者み貧しい者も大人も子どもも平等に、その優しさこそが新世紀を目前に控えた英国には必要なのです
よって、この品評会の優勝者をファントム社といたします！」
使用人たちが嬉しがる横で、フィニが「坊ちゃんとお嬢様もどうぞ！」とカリーパンを渡してきた
そうか、セバスチャンはこのパンをあの時のフィニを見て思いついたのか
「おめでとうございます、セバスチャンシェフ！何かお言葉を!!」
「私はシェフではありません。あくまで、執事ですから」
「私が…負け…た…」
呆然と立つアグニに、女王が歩み寄る
「アグニさん…だったかしら？貴方のカリーも決して味では負けていませんでした…
ワイト島の宮殿でゆっくりと頂きたいカリーでした」
「勿体ない…お言葉です」
ふらつくウエストに、「だんな様！」と駆け寄る姿が見えた
「ミーナ!!?」
「え…？ソーマ…様…？」
「やっと…見つけた…!! ミーナ…!!」
女に抱きついたソーマ
「捜してたんだぞ！ずっとずっと、お前が英国に連れ去られてどれだけ心配したか、やっと…やっと会えた
もう心配いらない、一緒に帰ろう！」
「王子…っ」
これで一件落着、と思いかけた
「馬っ鹿じゃないの？」
「え…？」
「こんな所まで追ってきて人の邪魔して、何様のつもり!?
一緒に帰る？笑わせないでよ、誰があんなところに帰るもんですか」
なるほどな
『アグニは、
「一生を身分階級に縛られて生きていくなんてごめんよ。せっかくインドから抜け出せたっていうのに！」
「じゃあお前は、望んでウエストと…」
「そうよ。ただの召使いと金持ちの妻どっちがいいかなんて子どもでもわかる
それにね、ワガママなアンタの面倒を見るのはもうたくさん！」
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サッカーバカ(プロフ) - ベルモットさん» 私もサーカス編書くのが楽しみです！特にヒロインと葬儀屋に関してはシエルと同じようにしていきます。最新刊のお話にたどり着けるよう頑張ります（このシリーズ、長くなりそうな気もしてきました） (2019年8月21日 6時) (
レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 読みました。次は箱船サーカス編ですよね。楽しみにしています。夢主と葬儀屋に特別な関係性とかってありますか？ (2019年8月20日 10時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年7月26日 10時
