25話 入団 ページ24
「それでよろしいのですか？
あなた方の命令でなく私自らの意志で行動しても？」
チッ
「そうだったな」
『だが、サーカスに必要なのは芸だろう？私もシエルも芸などできないぞ』
「でしょうね。まあ、せいぜい明日の入団テストを頑張ってください。私も執事としてこころより応援申し上げます」
『思ってもないことを…』
「仕方ない、僕たちも入団するとしよう」
「御意」
ー翌日ー
「こらまたエライ可愛い子たち連れて来はったなあ、男の子と女の子どすやろ？」
「ハイ、お屋敷ではページボーイをしていました。
えーと…フィニアンと言います
こちらは、僕の姉のメイリンです」
『メイリンです』
「なんや大層な名前どすなあ。入団したら芸名つけたるさかい
でも、可愛いだけじゃサーカスは務まりまへんえ
芸ができへんとな、坊たち、何が得意なん？」
「…ダーツ？」
『特に何も』
全く、偽名でなぜメイリンの名前を
「ほんなら、ナイフ投げやな。ダガー、ナイフ貸したって」
「ほいよ」
「ここからあの的に当てるんどすえ」
指をさしたのは、遠くの的だった
「あーあー、先輩意地悪っスねぇ。あんな細腕じゃ届きもしないッスよ」
「
(舐めた真似を……)
渡されたナイフを投げたシエルは、手前で落ちたがすぐに角度を変えてナイフは的に命中した
「うそォ!?」
それから、何度も何度もナイフを投げるも全て的に命中する
それもこれも、気づかれぬようにセバスチャンが石を当てて当てさせているだけだがな
「もういいですか？」
「コントロール力はあるようどすな。それじゃあ、次はコレ！綱渡りどす!!
ドール〜、しっかり命綱繋いどくれやす〜
初心者やし、落ちたら危ないから〜」
高すぎるほどの綱渡り
『他の演目でテストしてくれませんか？』
「あれ〜〜〜〜？嬢、もうリタイアどすか〜？」
『ち…違います、ただ別の方が』
「ほんならもたもたせんと、早うやっとくれやす〜」
チッ
仕方ない、行くか
ソッと足を縄に乗せてゆっくり進んでいくが、ぐらりと揺れる
その時、ビシッと後ろから痛みが来る
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 95人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サッカーバカ(プロフ) - ベルモットさん» 私もサーカス編書くのが楽しみです！特にヒロインと葬儀屋に関してはシエルと同じようにしていきます。最新刊のお話にたどり着けるよう頑張ります（このシリーズ、長くなりそうな気もしてきました） (2019年8月21日 6時) (
レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 読みました。次は箱船サーカス編ですよね。楽しみにしています。夢主と葬儀屋に特別な関係性とかってありますか？ (2019年8月20日 10時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年7月26日 10時
