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「あんたたちのこと、本当の息子と娘みたいに思ってるのよ。本当なら
と、私たちの頭撫でるマダム
その手を優しく払いのける
『今私とシエルがここにいることは、私たちが望んだことで、私たちが選んだことだ
だから、後悔はしてないし、甘えてはいけない。…誰にも』
マダムにそう真っ直ぐに答える
「僕とアニエスはそろそろ失礼するよ、楽しかったマダム」
『また今度は私とやりましょう』
と、マダムの頬にキスを落とす
「次は負けないわよ、アニエス、シエル」
2人「おやすみ」
NOside
シエルとアニエスが出て行ったのを見届けたマダムは、頬杖をついた
「…どうしてあの子たちが…。あの小さい子達が辛くて冷たいものを背負わなくちゃならないのかしら」
「主人たちはご自分が決められたことは、必ず全うされる方々
たとえその道のりが長く暗く…冷たいものだとしても…。だからこそ私は、坊ちゃんとお嬢様のお傍でお仕えすると誓ったのです」
セバスチャンがマダムに答える
「きっと私が止めても、あの子たちは止まることはないんでしょうね…。
あの子たちが1番辛かった時に、私は傍に居てあげられなかった
セバスチャン。どこの誰とも知れないアンタに頼むのもおかしいけど、どうかあの子たちの傍を離れないで頂戴
道をはぐれて2人…独りで迷ってしまうことがないよう」
「ええ…必ず、最期までお傍でお護りいたします」
アニエスside
寝室のベッドで寝転がっていると、ドアがノックされ中にセバスチャンが入ってくる
「…どうだ」
「何度シミュレーションしても、子爵以外に一連の事件に関われる人間はいませんね」
『調査条件を変えるしかないのか？
昨日の事件に子爵は関われない！』
「そうですね、子爵邸にいた人間には不可能です」
セバスチャンの言葉の後に、シエルはベッドに寝転がり前髪をかきあげる
「とりあえず、明日は…」
……、待てよ
2人「…セバスチャン…」
ハッとした
2人「まさか…」
セバスチャンがフッと笑う
「何度も言っているでしょう。私は嘘をつきません、と
私は貴方達の「力」あり、「手足」であり「駒」…
全てを決め選び取るのは自分だとその為の「力」になれと」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年7月1日 0時
