10話 人間にはね ページ42
アニエスside
シエルとともにリストを読み込んでいく
「ロンドンの人口だけで450万人。
条件を緩めただけで、容疑者の人数はふくれ上がる」
『頭が痛くなって来る』
手を額にあてがっていると、「まだやってるの？」と部屋にマダム・レッドが入ってきた
「マダム・レッド」
「あんまり根つめてもイイことないわよ。息抜きに
『チェスセットか…』
「懐かしいな」
「でしょ？シエルとアニエスが来るから、物置から引っ張り出しといたの」
と、マダムは椅子に座る
「さっ、休憩休憩！」
2人「あ」
バザハザと書類を落としていくマダム
「グレルはお茶淹れて頂戴！」
『どうする？』
「僕がする」
マダムのチェスの相手をシエルが務めることになった
「夜ですので…ローズヒップのハーブティーをご用意しました」
グレルが持ってきたハーブティーを口に含む
「まずーーーーい!!」
塩…？
「なんでハーブティーがしょっぱいのよ!!
あんたそれでも執事なの!?」
「これでも執事ですウウウ!!」
いつかのタナカを思い出すな…
「ったく…」
マダムは座り直す
「ホント、あんたらんトコの執事は有能っていうか働き者っていうか…」
「別に？」
『それほどでもない』
「あんだけ有能なら、子爵邸の調査にしても全部セバスチャンに任せておけばいいのに」
と、マダムは白のポーンを動かす
「
セバスチャンは言うなれば「駒」に過ぎない」
シエルは黒のナイトを動かす
「その「駒」を動かすのは「
と、マダムのポーンを取る
「いつでも命令を出すのは全て
だが、セバスチャンがこの「
と、シエルはナイトでキングを倒した
「こんな風に」
「あっ」
マダムはキングを手に持ち、「そんなの反則じゃないの」と言う
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年7月1日 0時
