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少しすると、またろうそくの火がついた
「やれやれ。本当に捕まるしか脳がありませんね、貴方がたは」
ぱんっと手を叩くセバスチャン
「呼べば私が来ると思って不用心すぎるのでは？」
ふん
「僕とアニエスが契約書を持つ限り、僕とアニエスが喚ばずとも、お前はどこにでも追って来るだろう？」
「……。……もちろん」
口元が緩むセバスチャンは、檻を壊す
「契約書」は悪魔が
「契約書」は目につく場所にあればあるほど強い執行力を持つ
そのかわり、絶対に悪魔から逃れられなくなる
ｸﾞﾆｬ！
「どこへでもお供します、最期まで」
アニエスを先に出し、後に続く
「たとえこの身が滅びようと、私は絶対貴方がたのお傍を離れません
地獄の果てまでお供しましょう
私は嘘は言いませんよ、人間のようにね」
『…それでいい』
ブツン、と僕たちを拘束していた縄が切れる
『お前だけは私たちに嘘をつくな、絶対に！』
「
「さて」
床に転がるドルイット子爵を見る
「すでに
じき到着するでしょう」
「なら長居は無用だな、僕らがいては
「そのお姿ではなおさら…ですしね、「お嬢様」」
笑い出すセバスチャン
「とにかく！切り裂きジャック事件はこれで解決だ！」
『随分とあっさりだったがな…』
外からガヤガヤと声がする
「！」
『早い』
「どうやら
と、がばっと僕とアニエスを抱き抱えるセバスチャン
「ふぁ!?」
『!?』
「では、参りましょう」
ー翌日ー
“
被害者はアニー・チャップマン、またしても娼婦が犠牲に”
「どういうことだ!?」
『子爵は昨夜どこにも行ってなかった！』
今朝の新聞に、切り裂きジャックの記事が載っていた
「たった1人の容疑者が殺人不可能となると…模倣犯…否、最初から複数犯の可能性もあるね」
「子爵はハズレだったってこと？」
「また振り出しに…」
『もう一度絞り直す。セバスチャン、リストを』
「かしこまりました」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年7月1日 0時
