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「苦しい、重い服が、痛い足が、帰りたい」
『女の子の苦労がわかったでしょ』
「こんな姿、絶対に
『私だってそうよ』
エリザベスのキラキラとした顔が思い浮かぶわ
「きゃーっ、そのドレスかわいーっ♡
そのヘッドドレスもステキーッ♡」
「いかん…幻聴ま…で」
『…………』
3人「(ﾊﾞｯ!!」
セバスチャン、私、シエルは後ろを振り返る
「ステキなドレスの人がいーーっぱい♡ かわいーっ♡」
「セッ…セセセ、セバスチャン」
「坊っ…お嬢様、落ち着いてください。とりあえずあちらへ」
『もうやだ…』
セバスチャンに促されるまま小声で移動する
「あっ♡」
3人「(ｷﾞｸｯ」
「あそこにいる2人のドレス、すっごくかわいーーっ♡」
3人「!!!!」
早速見つかってしまった
「いけません、お嬢様をこちらへ！」
セバスチャンに手を引かれ、ケーキのあるテーブルの影へ
「あら？あの子達、どこ行っちゃったのかしら？」
「なんで
と、マダムがいる方向を見てみると
「オーホホホ、苦しゅうないわ〜♡」
『完全にパーティー満喫してる!!』
「まずいですね、まさか
「いくら変装したって、顔を合わせれば…」
「バレますね」
「あいつにバレたら、調査どころじゃなくなるぞ!!」
「それどころか、ここにいる皆さんにお嬢様が「坊ちゃん」であることがバレるでしょうね」
「……」
サーーーッと顔を青くさせるシエルは、私のドレスを掴んでくる
「当主がこんな格好してるなんてバレたら、ファントムハイヴ家末代までの恥だっ!!」
『女王陛下に顔向けできない』
「そんな大げさな」
シエルの頭をポンポンと叩く
「そんなことになるくらいなら、死んだ方がまだマシだ！
とにかく絶対に…」
「ドルイット子爵は今日も美しくていらっしゃるわぁ、プラチナブロンドが金糸のよう！」
パーティーに来ている女の声に、私達は目を向ける
「…あれが…」
『ドルイット子爵…!!』
「結構お若いんですね…」
「挨拶するフリして近づくぞ」
「男がいては警戒されやすいでしょうから、私はここで見ています。
教えた通り、しっかり
「…わかってる」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年7月1日 0時
