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「藍!」
お昼休憩が挟まれる時間帯に、お昼をどうするか考えながら出口へと歩いていると、後ろからジャージを着て走って来た京治がいた
『お疲れ様』
「ありがとう。今から昼?」
『そう。適当に済まそうかなって』
そっか。と、並んで歩くと「おやおや〜、梟谷さんじゃ〜ないですか」という声に、京治は足を止めた
つられて足を止めるではなく、手首をやんわりと掴まれ、歩くことを止められた
「…こんにちは、黒尾さん」
「こんにちは、赤葦。で、なんで藍チャンと歩いてんの」
「これから一緒に昼を食べるので」
『え』
「へ〜?だってよ、研磨」
「なに…おれ関係ない」
黒尾さんが自分の後ろに立っている孤爪にそう投げかけると、孤爪は嫌そうな顔をしていた
表情に出るな、孤爪
「じゃあ、失礼します」
「……」
「昼、何食べる?」
『そっちお弁当じゃん』
「半分あげる」
『いらない。おばさんかわいそうだよ』
なにをそんなに引き留めたいんだか…
仕方なく、コンビニで買って来たおにぎりを食べた
会場に戻ってくると、試合が始まる5分ほど前だったため、梟谷の応援の方に足を進める
梟谷、次は…お、音駒か…
「もう準決とか早いよな〜」
「これ勝っちまえば、春高行きはほぼ確定だしな」
そんな声が聞こえて来ては静かにオレンジコートを眺めた
京治はセッターとして出る。木兎さんはエースだし、スタメンなのはわかるけど、音駒のスタメンに孤爪たち1年生はいなかった
まあ、選手層もあるだろうし、音駒も弱いわけじゃないから他のやつ使うのも分からなくもないけど
『孤爪のバレー、見たいな〜』
音駒と梟谷の試合は白熱しており、互いに1セットずつとり、第3セット目に突入
どちらが勝つかなんてわからない状況、最後に制したのは
「っしゃあ〜!!!」
「木兎ー!!」
梟谷だった
大火力スーパースターの木兎さんのクロスを決められ、音駒は敗北した
『音駒も強いんだな〜』
そりゃそうだよな〜
烏野とも昔戦ったって言ってたし
『ゴミ捨て場の決戦、見れるかな』
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紅 - いつも楽しませてもらってます!4話夏なのですが、黒尾が3年と言っている所があります。見間違いであればすみません! (3月14日 23時) (レス) @page30 id: 147f4e35b6 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - もちだんごさん» ひゃー!すみません!ご指摘ありがとうございます!!また修正します!これからもよろしくお願いします! (3月11日 19時) (レス) id: c458529519 (このIDを非表示/違反報告)
もちだんご(プロフ) - いつも楽しみにしております!5-2話なのですが、本編の一年前であるはずなので夜久さんは3年ではなく2年なのではないかと思います。勘違いであれば申し訳ございません! (3月11日 17時) (レス) id: 993fbeabfe (このIDを非表示/違反報告)
???(プロフ) - 続きが気になる…!楽しみにしてます! (2月29日 23時) (レス) @page13 id: bbca191512 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (2月29日 11時) (レス) @page12 id: 147f4e35b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2024年2月28日 9時