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「俺の味方とか言っておきながら、あいつらの味方する先生って、なんなの？」
『…………』
「俺の中のあの先生、死んだ」
『……』
「俺、来年からE組だってさ」
無機質なその声に何も言えずにただ黙って聞いている私に「俺が悪いの？」ともう一度聞いてきた
私は目を閉じて『悪くないよ』とだけ言った
気休め程度に、カルマが傷つかないように
その数日後、カルマは停学となり私の前の席は空白となった
『はぁ』
「八島さん、ため息ついてるけどどうしたの」
『あ、渚くん』
移動教室中、一緒に行動していた渚くんがそう聞いてくる
私は少しだけ目を前に向けた後、すぐに渚くんに向けた
『カルマが停学でつまんない』
「あ、そう…」
聞いて損したみたいな顔をする渚くんが「あ」と前方を見て足を止めた
『どうかした？』
「あ、いや…転校生がいるなって」
『ああ』
確かに前方には女子を4、5人はべらせた転校生が立っていた
当たり障りのない笑顔と愛嬌を振りまいているその男は、まるで毒を持った蝶のようだ
こちらの視線なんて気にしていないようなので、そこは無視を決め込み歩いていくことにする
「それにしても、カルマくんが停学かぁ〜…今までのこと無かったことになってたのに」
『E組の人間助けたからなんだってさ。しかもそのボコした相手、A組』
「あー…エンドを助けちゃったわけか」
『そういうこと。おかげでカルマ、ふててる』
勉強をしたりしなかったり、元から頭はいい方だから適当にやっても高得点は取ってたカルマ
今は休みをいいことに贅沢にゲーム三昧である
まあ、本気出せばカルマなら総合トップ狙えるだろうし
「でも、エンドかぁ…僕も危ういんだよね、成績が」
『勉強すれば大丈夫でしょ』
「いや、そりゃまあそうなんだけど…」
あー、そういえば
『渚くんとこ、面倒だったね』
「あーはは…」
苦笑いを浮かべながら歩いている渚くんに、お互い苦労が絶えないね〜と、同意の言葉を述べておいた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2023年9月18日 13時
