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「……じゃ、日本語を教えてもらわなくちゃな」
「もちろんさ、キミならすぐ覚えられるよ！」
「そうかな？日本語って母音が基本だろ？「ギズモ」とかさ」
『イ・ズ・モ』
「イ？ズ、モ？」
くすくす笑いながらアッシュのカタコトの日本語に「出雲のこと知ってたんだ！」と奥村さんが嬉しそうに笑っていた
「来瞳〜、ちょっといいか〜？」
『あ、うん。ちょっと抜けるね』
「あぁ」
クアマンが泣きながらやってきて、美味しいご飯を作ってくれと言う
仕方ないからキッチンに移動して有り合わせのサンドイッチを作ることにした
ざくぎりにしたレタスやトマトなどをパンに挟んで皿に盛り付けて、アッシュたちの分もと作り始めたその時、銃声が響いた
『な、なに？』
「アッシュたちのいた方からだぞ！」
『そんな…』
真っ青になってすぐにキッチンを出ると、そこには廊下をこっちに向かって走ってくるチャイニーズの男の子がいた
「た、たっ助け」
ﾄﾞﾝｯ
「シャオ・タイ!?」
『アッシュ!!』
我を忘れたようにアッシュが憎しみに満ちた顔で、倒れた男の子に何発も弾を撃ち込んでいた
息絶えているのに、それでもアッシュはやめなかった
「やめろ！」
「シン、よせ危ねえ！」
「どけ！」
「やめろ！もう死んでるんだ！」
『アッシュ!!』
「おい、来瞳!!」
『アッシュ、もういい！もう死んでるから！』
シンよりも前に出ればアッシュは唇をかみしめて銃を下ろした
『奥村さんは？奥村さんはどうしたの？』
「英二…」
『…？』
「来瞳！タオルをありったけ持ってきてくれ！英二が撃たれた!!」
『えっ…』
アレックスの叫び声に私は着ていた上着を脱いでさっきまでいた部屋へと向かった
部屋にはジェシカが奥村さんのそばにいて、救急車を呼ぶように叫び、傷口を押さえているアレックスがいた
『応急処置しよう！とにかく傷口を押さえてて!!』
「わかってる！」
『これ使って！』
「あぁ！」
自分の着ていた上着を傷口の上に被せて使うように言い、アレックスと共に抑えた
「英二！英二…英二っ」
「アッシュ…？」
『奥村さん！』
「来瞳さん…無事だった…？よかった」
「英二……英二！英二ーーーーーーッ!!!」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2023年4月17日 8時
