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ズンズン歩いていくシンの手首を掴むと「放せよ!!」と強く振り解かれた
『落ち着いてよ。今戻っても、皆殺しにされるだけだよ』
「お前は自分の仲間じゃないからそんなことが言えるんだ！お前が」
『落ち着いてって言ってるの。誰もシンに力を貸さないなんて言ってない
とにかく今は身体を休ませよう？シンにはアッシュを救ける時に助けてもらったから…』
「そうだな。お前には世話になったからな。面倒見てやれ、英二。得意だろ？」
「まあね。誰かさんのおかげで」
にっこりと笑っている奥村さんに私も『とりあえず、何か食べよう』とシンの小さな肩に手を置いた
「アッシュ」
「！」
「みんなを、仲間を助けてやってくれ。俺が引き込んじまったんだ！みんな、俺を信じて…」
「わかってる。心配するな…」
『ほら、とりあえずシンは休んだ休んだ』
「あ、おい！」
ソファに座らせて奥村さんに見張ってもらう
『おかゆ、作ってあげる。材料がないから質素なのしか作れないけど』
「おかゆ？」
「ご飯をお水で煮込んだ食べ物だよ。消化にいいんだ」
キッチンに向かい、ガラクタの中から綺麗な鍋を出してレトルトのご飯を鍋に入れて水を入れて火にかけて煮込み始める
「来瞳、水はあるか？」
『そこにないならそっちにおいてあるってショーターが言ってた』
「おぉ、あった」
「来瞳、俺にもおかゆくれ」
『はいはい、ネギと鰹節ね』
キッチンに入ってきたケインとアッシュは、そこで私に構わずに会話をし始めた
「やっかいなことになったな…李月龍だっけ？綺麗なツラして、おっかねぇヤローだぜ。お前に似てるな」
「あん時、殺しときゃあよかったな」
(物騒なんだよなぁ…)
くるくるとかき混ぜながらアッシュの恐ろしい発言に青ざめながら皿に盛り付けると「奴らの監 禁場所が割れたぜ！」と仕事のできるアレックスが飛び込んできて、アッシュたちがドタバタと出ていった
『せめて……作ったおかゆぐらい食べてから行けーっ！』
「お、俺たちがもらうよ…来瞳」
「う、うん…俺、腹減ったからさ」
『あいつら、戻ってきたらご飯なし』
「来瞳さん…」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2023年4月17日 8時
