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『……………』
「起きたのか？」
『…アッシュ、こそ…もう起きたの？』
「お前こそな」
『…うん、まあ』
「なにしてたんだ？」
『空を眺めてた。ぼーっと』
「空を？」
『うん。真っ青で、綺麗だなって』
青い空に白い雲が流れていくのを眺める
「……日本が恋しいか？」
『うん、ちょっとだけね』
「…そうか」
『…あの、背の高い長髪の…ブランカさん…知ってるんだよね？アッシュが姿を消したのは、あの人が原因なの？』
「ブランカと知り合いだったのか？」
『図書館で声かけられた』
「なんで言わなかったんだよ」
『心配かけたくなかったから』
むっとしているアッシュに淡々と答えた
『そんなに、悪い人には見えなかったけど…怖かった』
「奴が聞いたらどんな面するか…あいつはプロの殺し屋だ」
『…そっか』
「俺は、人の殺し方をあいつに教わった。ディノの元で2年間…あいつは俺の教師だった」
『そんな人が、月龍と…』
どうしたらいいんだろう
もう、頭の中ぐちゃぐちゃだ
「あんまり難しく考えるなよ。ただ俺の教師だったってだけさ。今は油断ならねえ敵だ」
『…難しく考えるようにしてるんじゃない』
「お前は何も考えなくていいよ。難しいことは全部俺に任せればいい」
そう言うアッシュに私はなんとなく、嫌だと感じたけどそれをすぐに消した
「ん？」
『どうしたの？』
「シン!?」
『え？』
アッシュが建物の下を見ているからつられて私も下を見ると、そこにはボロボロになって歩いているシンがいた
傷だらけの体を引きずり、シンはふらりと倒れ込んだ
シンを廃墟の中に連れて行き、ソファに寝かせて目が覚めるのをみんなで見守っていた
ショーターは片時も離れず、そばにつきっきりだった
「う…うぅ……」
『！』
「気がついた？」
うっすらと目を開けたシンは、すぐにハッとした顔になって飛び起きた
「俺の仲間は？仲間はどこだ！」
「他の場所へ連れて行かれた。俺たち、別々の車に乗せられたんだ」
「…大変だ。チャイナタウンに戻る。俺が行かなきゃ、仲間は皆殺しだ。月龍はみんなを人質に、俺を炙り出す気なんだ！」
『シン、待って…そんな体でどこに…』
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2023年4月17日 8時
