元殺し屋はヒーローから海賊へ3【頂上戦争編】 (ページ50)

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「え」

『(ｿﾞｯ』

腰をそらして自分の後ろにある景色を見てゾッとする
オヤジさんが起こしたであろう津波が凍らされていたが、その大きな氷がバックンと横に真っ二つにされていた

「さァ、どうする!!」

『っ！』

「弟から遠のく一方だぞ!!!」

『くっ…ん!?』

一旦距離をとってどうするか考えていると、上空から叫び声が聞こえてきた
それを見て飛び上がり、目当てのものを持って降りる

『身代わり!!』

「ギャアアア〜!!! って、なにしとんじゃクラァ!!! 異端者ァ!!!」

『なんだよ！切ったのミホークだよ？ほら、身代わり』

「やめんかバあババババババ!!!」

『ごめんね、バギー』

千枚切りのように切り刻まれるバギーに謝る

「許さん〜っ!!! 貴様、“鷹の目”だなァ〜!!? くらえ!!! “特製マギー玉”っ!!! 消し飛ぶがいい!!!」

そう言ってインペルダウンで見せたアレをミホークに向けたバギーに、『おお〜』と期待の声を向けた途端、ミホークがそれを最も簡単に弾き返してきた

「整いました〜！マギー玉とかけまして、水道工事で大活躍と解きます！」

「その心は？」

「皆さんもご一緒に、せーの」

「「ドッカーーーン!!!」」

「バギッちだがね〜!!」

『ありがとう、バギー!!!』

「おめェのことは忘れねェ!!!」

「まだまだだ」

大爆発を起こすバギーを犠牲にして前へ走っていくと、背後を狙うミホークがいたので、やはり倒すしかないと振り返り足を止めようとした矢先に、ミホークの黒刀を受け止める海賊が現れた

「………!! 白ひげ海賊団、5番隊隊長“花剣のビスタ”」

「お初に“鷹の目のミホーク”。おれを知ってんのかい？」

「知らん方がおかしかろう……」

「やった!!! 抜けた!! あのおっさん、誰だ!? ありがてェ!!」

『ありがとう、ビスタ!!』

「いいってことよ、エースの姉貴!!」

「知り合いか!?」

『前にね!!』

一度、白ひげ海賊団の船に挨拶に行った時にちょこっと顔を合わせたぐらいだ
まさか、覚えていてくれてるとは思ってなかったけど、ありがたいことは本当だ。こうして助けてくれたのだ

(能力や技じゃない。その場にいる者たちを次々に自分の味方につける
この海においてあの2人は、最も恐るべき力を持っている……!!)