元殺し屋はヒーローから海賊へ3【頂上戦争編】 (ページ44)

今日:44 hit、昨日:20 hit、合計:5,630 hit

53-2 ページ44

「逃がさないわよ!! “袷羽檻”!!!」

「お前!! アラバスタの時のやつだな!?」

「わたくしの体を通り過ぎる全てのものは……禁縛(ロック)”される!!」

「もう“檻の中”はコリた!!!」

ルフィがいきなり私を抱き抱えてギア2でその場を一気に離れた
その先で海兵がルフィに向かって棍棒を振り下ろそうとしているから、それを右手で触れて分解する

「さァ、ゾンビ兵。行って“麦わら”と“異端者”を捕獲してこい!!! ここは戦場!! 死人の数だけゾンビは増やせる!!!」

『モリア…!!』

「厄介なのがいるな…!!」

『構うもんか。吹っ飛ばせばいい』

構えたその時

「来るな!! ルフィ〜!!! 青子〜!!!」

「え…」

『エース』

「わかってるはずだぞ!!! おれもお前らも海賊なんだ!! 思うままの海へ進んだはずだ!!!
おれにはおれの冒険がある!!! おれにはおれの仲間がいる!!!
お前らに立ち入られる筋合いはねェ!!!
お前みてェな弱虫が!!! お前みてェな強い奴が!!! おれ。助けに来るなんて、それをおれが許すとでも思ってんのか!!? こんな屈辱はねェ!!!
帰れよ、ルフィ!!! 青子!!! なぜ来たんだ!!!」

戦場に響き渡るエースの叫びに、私は何も言わずに直走り海兵をぶっ飛ばす

(頼む、ルフィ…青子…お前らまで道連れにならねェでくれ……!!! これはおれの失態なんだ……!!!)

「おれは、弟だ!!!!」

「!!!」

“知ってるか？盃を交わすと、“兄弟”になれるんだ！これでおれたちは今日から、兄弟だ!!”

「海賊のルールなんておれは知らねェ!!!」

『(ﾌｯ…』

「分からず屋が…」

吐き捨てるような搾り出す声でそう言ったエースに、『分からず屋はどっちだ!!!』と叫び返す

『来るな？帰れ？なぜ来た？屈辱？なんとでも言いな!!
私も、ルフィも、家族のために命かけてここに来てんの!!!
分からず屋はどっちだよ!! あんた、私の性格も信念も知ってんでしょ!?』

「っ…！」

『ならもう、大人しくそこで待ってな。必ず、救け出してあげるから…私は、あんたの、お姉ちゃんなんだから!!!
海賊のルールなんて私も知らない!!』

ボグッと向かってきた海兵を殴り飛ばし、流れ出る血を振り乱しながら

『余計なお世話は、ヒーローの仕事なんだよ!!!』

私のヒーローの言葉を借りた