50話 最強の男、現る ページ36
ーマリンフォードー
「いいな、ガープ…全てを伝える」
「勝手にせい。わしゃ下におるぞ」
「少し下がっていろ」
「「はっ」」
処刑台に座り込んでいた海軍元帥センゴクは、立ち上がった
ガープは何も言わずに、後ろの階段へと足を向け降りていった
センゴクは電伝虫を取ると、息を小さく吸い込んだ
《諸君らに話しておくことがある
ポートガス・D・エース…この男が今日ここで死ぬことの大きな意味についてだ……!!》
「アンタに罪はないよ…」
「ぶわっはっは、こういう時の女は優しいな、おつるちゃん！」
慰めにはならない言葉
だが、それも事実
《エース、お前の父親の名を言ってみろ!!》
「！……おれの親父は、“白ひげ”だ!!」
《違う!!!》
「違わねェ!! 白ひげだけだ!!! 他にはいねェ!!!」
《同時、我々は目を皿にして必死に探したのだ
ある島にあの男の子どもがいるかも知れない。“
それもそのはず…お前の出生には、母親が命を懸けた。母の意地とも言えるトリックがあったのだ……!!》
暴かれてしまう
このままでは
エースはただ唇を噛み下を向いた
《それは我々の目を…いや、世界の目を欺いた!!
“
女は我々の頭にある常識を遥かに超えて、子を想う一心で実に20ヶ月もの間、子を腹に宿していたのだ!!
そして、お前を産むと同時に力尽き果て、その場で命を落とした
彼の脳裏に
守ってくれる、理解してくれる人が1人
浮かび上がる
《知らんわけではあるまい……!! お前の父親は!!! “海賊王”ゴールド・ロジャーだ!!!》
「「………………!!!!?」」
たった1人
幼い頃から
守ってくれた
(青子……!!!)
センゴクの口から告げられた事実に、ガープはあの頃を思い出した
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2023年3月1日 11時
