49話 大丈夫 ページ34
ー「海軍本部」正午ー
「処刑3時間前です。罪人を処刑台へ送ります」
「………」
「階段を上れ…!!!」
長く、長く、そして冷たい暗い階段を静かに上るのは、エースだった
恐ろしく静かで、階段を上る靴音しか聞こえない
そんな彼の手首には海楼石の錠がかけられており、逃げることも叶わなかった
“いいか、ルフィ、青子、アスラン おれたちは絶対に“くい”のないように生きるんだ!!!”
“うん!!!”
「止まれ」
「門を開けるぞ」
暗い階段の先を上りきり、重い扉が開いていく
“いつか必ず海へ出て、思いのままに生きよう!! 誰よりも自由に!!!”
「海軍本部」のある島“マリンフォード”には、主に海兵たちの家族が暮らす大きな町がある
現在住人たちは避難勧告が出ており、避難先のシャボンディ諸島からモニターによって、人々は公開処刑の様子を見守っていた
各所より集まった記者やカメラマンもまた、ここから世界へ情報をいち早く伝えるべく身構えていた
海軍から出される監視船は、出航のたびに撃沈され
“白ひげ”の目撃情報も皆無
マリンフォードに走る緊張は高まるばかりで
せまる処刑の時間までとうとう3時間を切っていた
世界各地より招集された名のある海兵たち
総勢約10万人の精鋭がにじりよる決戦の刻を待っている
三日月形の湾島及び島全体を50隻の軍艦が取り囲み、湾岸には無数の重砲が立ち並ぶ
港から見える軍隊のその最前列に構えるのは
戦局のカギを握る5名の曲者たち
海賊“王下七武海”
そして、広場の最後尾に高くそびえる処刑台には、事件の中心人物“白ひげ海賊団”2番隊隊長ポートガス・D・エースが運命の刻を待つ
その眼下で処刑台を堅く守るのは、海軍本部“最高戦力”
3人の「海軍大将」
今考えうる限りの正義の力が、エース奪還を阻止するため、“白ひげ海賊団”を待ち構える
青子side
青い空を白い鳥が飛んでいる
それを眺めながら、エースからもらっていたあのビブルカードを取り出した
まだ、ビブルカードは形を保っている
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2023年3月1日 11時
