47話 いざ、本部へ ページ30
ボンちゃんの最後の言葉は、「正義の門」が閉じられると同時に途切れてしまった
この時世界最大の海底監獄インペルダウンより
脱獄に成功した囚人の数 総勢241名
インペルダウンの歴史上、最大の失態となるが事件はまだ終わってはいなかった
ポートガス・D・エース公開処刑まであと、4時間
ー世界政府 専用航路 “タライ海流”ー
「イナズマはここでリタイアさせましょう」
『そんなに状態最悪なの？』
「ヴァターシも自分の受けた一種類の毒は「治癒ホルモン」と「テンションホルモン」で吹き飛ばしたけれど、片や寿命を縮め、片やのちに激しい後遺症を伴う力技
できることなら、時間をかけて真っ当に回復するに越したことはないんだよ」
『ふぅん』
「一度削れた寿命は絶対に戻らナブル!! イナズマは「革命軍」に必要なニューカマー
今はまだ体を酷使する時じゃナショナブル!!」
『…そうだね』
カニちゃんの具合はアウトらしい。とにかく今は休める他手立てはないとのことなので、大人しく休んでもらうことになった
『で、ルフィはなんでバギーと言い争ってんの？』
「Mr.2についてだ。あのアホども」
『あぁ…』
わーきゃーと騒いでいるルフィとバギーを放って、操舵輪を握っているジンベエと、その近くに座っているクロコダイルの方へと歩いていく
「魚と話ができるってのは…あれァ“人魚族”の特殊能力だと思ってたが…お前がサメを呼べるとはな…」
「魚人が魚と仲良くしては、おかしいか？」
「…まァ、常識外れではあるな。粗暴な種族の…ハミ出し者ってとこか」
『お前も粗暴な人間だろ』
「種族だっつってんだろ、クソガキ」
『うるせェ年増』
ジンベエが操舵輪を手にしながら「青子くんも、そう思うか？」と聞いてきた
『いーや？仲良くて何が悪いの？
私、種族を超えた恋愛とか好きだよ？そういうの、なんか応援したくなる。まあ、ウチのは種族関係なく私だったらなんでもいいらしいけど』
「？」
『粗暴でもいい、優しくてもいい、なんだっていい、その人がその人でその人の信念をしっかり持ってるなら、なんだって
だから、気にすることないよ、ジンベエ』
「……お前さんは、優しいのう…じゃが、魚人が粗暴というのも否定できん…」
『…事実は受け止めればいい。そこからどうするかが大事だよ』
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2023年3月1日 11時
