46話 救ってこいや!!! ページ29
「ど…どういうことカネ!?」
『なんで…どうして』
「…………」
もしかして罠？それにしたって、この海軍の焦り具合
罠と考えるにはあまりにも可能性が低すぎる
一体誰が…
「ホントか!? それ!!!」
『？』
「ボンちゃんが…!?」
『!?』
ルフィの言葉にハッとし、あたりを見回すがあのボンちゃんの姿はなく、どこにもいなかった
つまり
「さっき入口で一緒にいたのに!! ボンちゃん、1人インペルダウンに残ったのか!!? おれたち、このまま進むのか!!?」
「時間がない」
「あいつ置き去りにすんのかよ!!!」
「他にも途中倒れた同志たちを何百人と置き去りにしてきた!!! また戻ってマゼランと戦う気か!!?
さらに犠牲者は増える!!! 時間も失う!!! 誰かが残らねばこの門は開けられんかったんじゃ!!!」
『…………ルフィ』
「青子…」
『ボンちゃんは正しい判断をしたと思う…誰かが残らないと「正義の門」は開かない』
そして、ボンちゃんが残ったからこの「正義の門」は開いている
つまり、残る意味があったから
「！」
『！』
「まだ、繋がっとる……!! 小電伝虫の念波は短い…!! この門が閉じれば、通信も切れるじゃろう」
『………………』
差し出された小電伝虫を受け取り、私はルフィを見る
唇を噛み悔しそうな顔をしてから、下を向いたルフィは「ボンちゃん!!!」とありったけの声で叫んだ
「おい!! 聞こえてんのか!? ボンちゃん!!!
お前またなんでこんなことすんだよ!!! あん時みたいによォ!!!」
『私が強いってこと忘れたの？ボンちゃん、あんたも一緒に脱獄するべきだった』
「一緒に脱獄するんじゃなかったのかよォ!!! おれ…!! 助けてもらってばっかじゃねェかっ!!!」
『どんだけお人好しなの』
「そこにいるんなら、返事しろよボンちゃん!!!」
私とルフィ、そして囚人たちまでもがボンちゃんへ呼びかけるがボンちゃんは返事もしない
聞こえているのに、返事をしないのだ
「正義の門」を通過し、門が静かにゆっくりと閉じていく
『ボンちゃん…門がもう閉まるの…私たち、もうインペルダウンを出るの』
「おれたち………行くよ!!!」
2人「ありがとう!!!!」
ありったけの声でボンちゃんにお礼の言葉を叫ぶ
《麦ちゃん!!! 青ちゃん!!!》
2人「ボンちゃん!!」
《必ずアニキ、救って来いやァ〜!!!》
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2023年3月1日 11時
