42-3 ページ17
「“般若”！」
「！」
「“般若”!! デ・リズム♪ “般若”!! デ・ニャバル♪
ご存知!! ハンニャカーニバル!!! “焦熱地獄車”!!!!」
「………!!!」
左右に振って回している武器の刃が、焦熱地獄の温度で熱されたのか、炎が出てきた
それをブンブン振り回してくるから、それを後ろにバックステップで避けるしかなかった
「どかねェなら、ぶっ飛ばしていくぞ!!! おれたちは、エースを助けに行くんだ!!!」
「笑わせるな！そう簡単にぶっ飛ばされては副署長は務まらぬわァ!!!」
『ルフィ、こいつの相手やらせろ…！』
「青子！」
『腹立つ』
炎が宿った刃を靴裏で受け止める
「え〜っ!!?」
『ごちゃごちゃと…弟救ける邪魔すんな!!!』
「ブゴボガゲボ〜!!!」
『…！』
ぶん殴って地面に倒れたハンニャバルが、手をついて血まみれの顔で必死に「まだまだァ〜!!!」と叫んだ
『………』
何度も、何度も、拳をハンニャバルの顔や腹に叩き込んでも、ハンニャバルは何度も立ち上がってきた
「ハ…ハンニャバル副署長!!」
「もう立たないで…死んでしまいます!!」
『…………』
「なにを…貴様ら、シャバで悪名揚げただけの………“海賊”に“謀反人”………!!!
なにが兄貴を助けるだ!! 弟を助けるだ!! 社会のゴミが綺麗事ぬかすな!!!
貴様らが海へ出て存在するだけめ…!!! 庶民は愛する者を失う恐怖で夜も眠れない!!!!」
『………………』
ぐっと手袋をはめた拳を握った
「か弱き人々にご安心いただくために、凶悪な犯罪者たちを閉じ込めておくここは地獄の大砦!!!
それが破れちゃ、この世は恐怖のドン底じゃろうがィ!!! 出さんと言ったら、一歩も出さん!!!」
「おれたちはエースの命が大事だ!!! だからどけ!!」
「バカにはなにを言っても…」
『…………！』
その時、ハンニャバルの背後から黒い渦のようなものが、看守たちを飲み込んでいく
「やめときな。正義だ悪だと口にするのは!! …この世のどこを探しても、答えはねェだろ、くだらねェ!!!」
ｽﾞﾄﾞｫﾝ!!!
「副署長〜!!! え!?」
「ふ、副署長!?」
「え!?」
『…………』
「い、異端者…!? な、なぜ副署長を…!!」
踏みつけようとした男から、ハンニャバルを救い出し、ルフィのところまで下がった
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2023年3月1日 11時
