爆炎の炎の恋歌【豪炎寺修也】 (ページ44)

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11話星型のニンジンページ44

「上がった〜！」

「髪の毛乾かしなさい」

「うぃ〜」

リビングに入ってきた活舞に母さんがピシャリと言うと、脱衣所の方へとくるりと向かっていく活舞
読んどった本を閉じて『母さん、なんか手伝おうか？』と聞くと、皿出しを頼まれた

「理英は学校楽しい？」

『どないしたん？急に』

「ん〜？転校してからどうなのかな〜って思ったの」

『めっちゃ楽しいよ。雷門のサッカー部に練習参加させてもらってるけど、すごくみんな優しいし』

「あらあら〜。噂の豪炎寺くんたちがあるチームだったわね」

『おん。今度、帝国との練習試合見せてもらうことになってん』

「あら〜。差し入れなんて必要かしら…クッキーでも作っていく？」

「クッキー!? 俺も作るー!!」

バターン！とドアを思い切り開けた活舞に、母さんはにっこりと笑って「ドアは静かに開けなさい」と言うと「う、うす」と活舞は虎丸くんを入れた後静かにドアを閉めた

『クッキーか…母さん、クッキーって簡単？』

「生地作りが、ちょ〜っと大変かしらね〜…虎丸くんも一緒に作りましょうか」

「いいんですか？」

「もちろんよ。活舞の相手をしてもらってるお礼もしたいしね」

「俺、お菓子作りってあんまりしないんで楽しみです！」

「俺、ガトーショコラ作れるぜ」

『出来上がったモノに生クリームかけただけやん』

「それでも作ったやん!!」

お皿にご飯を盛ってたっぷりとカレーをかけた

『父さん、運んで』

「はいはい。う〜ん、いい匂いだね〜…お腹が空いてきたよ」

「はいはい、早く運んでちょ〜だい」

5人分のお皿がテーブルに並べられ、サラダとスプーンが用意され、椅子に座って手を合わせる

「「いただきまーす」」

熱々のカレーをご飯と混ぜて口の中に運ぶと、ゴロゴロの野菜が熱々で水を飲み流し込んだ

「うげっ…星型のニンジンねぇや」

「星型のニンジン？」

「うちでは、カレーやシチューには1個だけ星型のニンジンを入れるんだ。当たった人は、いいことがあるんだよ」

「へぇ！俺には入ってるかな」

「探しながらゆっくり食べてね」

「はい！」

『ん、星型や』

「姉ちゃんか〜…今度こそ、星型のニンジンもらう！」

「お姉ちゃんにいいことがあるといいわねぇ〜」

いいことか〜

テストの点数よくなるとかならへんかな…