爆炎の炎の恋歌【豪炎寺修也】 (ページ36)

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サッカーボールを持って円堂くんの待つサッカーコートへと戻ると、すでに何人かが集まっとった

「皆さん、近いうちに帝国学園との練習試合が入りました」

「「おお〜!!」」

「帝国学園…！」

「佐久間たち、元気かな」

帝国学園との練習試合を組まれたらしく、楽しそうにみんながワイワイやってる
豪炎寺くんも遅れて合流して、練習が再開された

「理英さん」

『？』

「帝国学園との練習試合、見にくる？」

『帝国学園、ですか』

木野さんのその問いかけに、ウチは少し考えてから『行っていいんですか？』と聞いた
木野さんは「もちろん」と頷いてくれたが、ウチとしてはサッカー部やないのにいいんかなと考えてしまう

『いつですか？』

「今週の土曜日よ」

『土曜日』

「予定あった？」

『多分大丈夫です。行くかどうかちょっと考えますね』

「えぇ」

木野さんはにっこりと笑って言うてくれたけど、ウチは気が乗らんかった
というよりも、行きたいという気持ちがあんまりなかった

『うーん…あんこにするかカスタードにするか…』

「どっちでもいいじゃん…姉ちゃん、早く〜」

『すみません、あんこふたつください』

「はいよ」

たい焼きのあんこを注文して活舞にひとつあげると「やったー！」と言いながら受け取ってすぐに食べ始めた

「姉ちゃん、土曜日ってサッカー見に行くん？」

『どないしようかな〜って…帝国に知ってる人おったっけ』

「知らね〜。不動とか佐久間とか、日本代表のやつはいたんじゃなかったっけ？」

『面識ないしなぁ…そもそも、サッカー部とちゃうし』

「姉ちゃん、サッカーの練習をさせてもらってるだけやもんな〜。入部するん？」

『うーん』

「姉ちゃん、決めてなさすぎやろ…」

あんこがたっぷり詰まったたい焼きを食べながら「黒陽は？」と活舞が聞いてくる

『そういえば…転校してから連絡取ってへんなぁ』

「え、それええの？」

『転校してしもたし…みんなも今頑張っとるんやろうしな』

ぱくりとたい焼きにかじりつくと「でもさ」と活舞が大きい口でたい焼きにかじりつく

「黒陽のみんな、姉ちゃんのこと仲間や言うてたやん。連絡しんくてええの？サッカーやってるって」

『………………』

言わんと、いけんなぁ