6話 ホントのホントは ページ23
ー1ヶ月後ー
大岡とは、あれからサッカー部の集まりでサッカーの練習に付き合ったり、終わった後に雷雷軒に行ったり、みんなで遊んだり…ある程度の付き合いがあった
でも最近…
「大岡〜！雷雷軒でご飯食べるんだ！一緒にどうだ〜？」
『ごめんなさい、ちょっと用事があって！』
「ん？そうか？」
バタバタと帰ることが多くなり、サッカー部の練習にも顔を出すことが少なくなっていった
なにかあるのかと思って聞きに行こうとしても、休み時間は教室にいなかったりと、顔を見る機会も減っていた
「なんかあったのかな」
「………」
次の日、朝から教室に行ってみると教室から出ようとしている大岡とばったりと会った
『豪炎寺くん、どないして』
「ちょっといいか？」
『？』
大岡を連れてグラウンド近くの木の下まで移動した
「最近、サッカー部に顔を出さないのはなにかあったのか？」
『え？』
「お兄さんになにかあったのか？」
『お兄ちゃんはまだ目ぇ覚ましてへんけど…』
「なら…」
『弟の友達の家のお手伝いがあるねん…弟、転校してからその子によくしてもらっとったみたいで、力になりたいんやって』
「それで…」
『うん。ごめんな、心配かけて』
「いや、いいんだ…」
『せやから、しばらくはサッカー部の方行かれへんねん…』
「気にしなくていいさ」
パン、と手を合わせて謝る大岡に、俺は軽く笑んだ
「それで、どこの手伝いに行っているんだ？」
『食堂屋さん』
「食堂屋さん、か…俺も手伝いに行くよ」
『あかんよ、豪炎寺くんはサッカーの練習せな』
「……わかった。でも、手伝える時は手伝うからな」
『おおきに。でも、まずは自分のこと優先してな』
そうして…放課後…俺は円堂と鬼道とともに歩道を歩いていると私服で小走りする大岡が見えた
「大岡？」
「どこか行くのか？」
「…？」
理英side
『こんにちは！』
「あ、理英姉ちゃん!!」
「姉ちゃんおっせえ!! なにしとったん！」
『ごめん！荷物置いてた！』
「早うエプロン着て手伝うてや!! 今日、めっちゃ出前頼まれてんねん！俺と虎丸やと全部回されへん！」
『ウチが厨房入るから虎丸くんと活舞、回って！』
「はい！」
「わかっとるから早く〜!!」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2023年2月16日 8時
