爆炎の炎の恋歌【豪炎寺修也】 (ページ11)

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その後もみんながサッカーの練習をして、空が赤く染まり始めた頃には、解散の流れになり始めた

「じゃあ、今日はここまで！」

「「おー」」

「理英さん、お家はどこなの？」

『ここからそんなに遠くないですよ。15分ぐらいです』

「じゃあ、途中まで一緒に帰らない？」

『はい』

「私たち、着替えてくるから正門の前で待ってて！」

『わかりました』

自分の荷物を持ってスマホを取り出して弟へと今から帰ることを連絡し、ちょっと寄り道して帰ることも伝えた

(あかん…今日疲れた)

正門前で荷物を肩に引っ掛けたまま木野さんたちを待つこと10分
スーパー寄らんでも大丈夫やし、花買うぐらいでええか…

「理英さーん！」

『！』

「ごめんなさい、お待たせ！」

『そんなに待ってないので大丈夫ですよ』

息を切らして走ってきた木野さんにそう言って一緒に歩き始める
少し歩いていると「おーい、2人ともー！」という声が後ろから投げかけられた

「円堂くん」

『？』

「今から帰りか？」

『はい』

「一緒に帰ろうぜ！」

「うん」

『…ごめんなさい、これからちょっと寄るところがあって…』

「え、そうだったのか？悪いな、こんな時間まで付き合わせて」

『いいえ、楽しかったので大丈夫です。また見学に行ってもいいですか？』

「もちろんだよ！」

円堂くんは嬉しそうにそう言って木野さんと歩いていく

横断歩道の前に立ち止まってスマホを取り出してスイスイと指で操作してから、青信号に変わったのを確認してから小走りで向かった

『すんません…まだやってますか？』

「えぇ、大丈夫ですよ。今日はどうしましたか？」

『えっと、見舞い用の花を見繕って欲しいんです…』

「はーい、ちょっとお待ちくださいね。どんなお花がいいとかありますか？」

『あ、特には…』

「わかりました、少々お待ちくださいね」

店の中に立ち並ぶ花を適当に手に取って見繕ってくれる店員さんを見ながら財布を取り出して代金を支払う準備をする

見繕ってくれた花束の代金を支払ってから足早に花屋を後にした

『えーと、確か…あった』

稲妻総合病院

ナースステーションでちょっとだけの面会時間を聞いてから足早に病室に飛び込んだ

『遅うなってごめんな…お兄ちゃん…』