太陽のように輝くキミへ II【BANANA FISH】 (ページ7)

今日:10 hit、昨日:12 hit、合計:5,324 hit

12-3 ページ7

トーンの襲撃も終わった1週間後。アッシュはすでにフォークナー刑務所にいるのは分かっていても、僕自身がそこに入るのはいささか問題が２つある

ひとつはアッシュのお兄さんのこと

バナナフィッシュの薬のせいでもの言えぬ体になった上にメレディスのところにいるんじゃ、僕が守ることはできない

もうひとつはメレディス医院で起こる銃撃事件だ
そこでアッシュのお兄さんは死んでしまう上に、バナナフィッシュの薬が奪われてしまう

オーサーが英二くんと接触するし…

『どうにかするべき…外とのコンタクト…』

自分の刑務所部屋へと案内されている中、ブツブツ言っている僕を気にせずに歩いていく看守。ちなみに僕の今の服はオレンジのつなぎだ

そこかしこからガシャンガシャンと牢屋の鉄格子を揺らしている

「まったく…女のお前が入ってきた時点でこうなるとはわかっていたが、本当にいい迷惑だ」

『僕のせいじゃない』

誰もいない牢獄に放り込まれた僕は、振り返って自分の両腕につけられている手錠を外してもらう

「じゃ、せいぜい頑張るんだな」

『あぁ、ありがとう』

どうなったって、どうせ僕はここから出れることができる

『やっほ！アッシュ！そしてお久しぶり！元気にしてた!?』

「朝から元気だな。あと俺はいつも元気だ」

『絶対嘘じゃん』

ウザ絡みなごとき

こっちからテンション爆上げしてウザ絡みしていくことで、こっちのテンションも上げていくスタイル

これ結構辛い

だけどこうでもしてないと嫌なことばっか思い出しそうだからするんだよね

「レジーナ、なんかあった？」

『ん？』

「無理してない？」

『なんで？』

「顔色、暗いから」

『いつも通りだけど？』

(これ、自覚してないやつ…しかも…結構危ういやつだ)

『？』

翌日。アッシュと合流した僕は廊下を歩いていると「おーい、アッシュ！」という大きな声が聞こえてきた

「1人で勝手に行動するなよ」

「1人じゃねえよ。友達が入ってきたから迎えに行ってたんだよ」

「と、友達？」

『初めまして！レジーナです』

「おぉ！お前がアッシュの言ってた！」

「いっ!!」

『？』

「いやぁ、こいつが言うからどんだけ可愛いのかと思ったら予想以上だな」

『なんかよくわかんないけどありがとう』