254話 煌めきが終わる時 ページ38
「私たちだって…一度だって好きでやったことはないわ！けれど…もう遅いのよ、遅すぎるの…!!」
そんな…嘘でしょ!? 嘘!?
青山くんが、青山くんが…
「私たちはあなたにただ…幸せを掴んで欲しかった」
“優雅はみんなと一緒がいい…？”
“うん…だって、違うのはとても怖いから”
「“個性”を持たず生まれたあなたが、“みんな”から外れないように…!!
みんなと一緒に夢を追えるように…!!
こうなることがわかっていたなら…してなかった…！絶対に…!! オール・フォー・ワンに“個性”をもらうなんて…!!
私たちは…もう、
「……………っ!!」
誰か…!!
先生に…！
誰か…!!
(あ…！)
「ずっと、苦しかった
絶対に疑われないように…振る舞ってきたよ…罪悪感に押し潰されるから…無理矢理気丈に振る舞ってたよ…
神野で…オール・フォー・ワンが捕まった時、卑しくも勘違いをしてしまったんだよ
これでみんなと…一緒に、って…」
「ああ優雅…!! 許してちょうだい、愚かな私たちを許して…!! 優雅！」
「僕、ママンとパパンを、守りたくて…！死なせたくなくて…!!」
「優雅、お願い…！私たちを助けて…!! 優雅…!!」
ｶｻｯ
「「!!!」」
青山side
小さな草が擦れる音がして、顔を上げたらそこにいたのは驚いた顔をして立っている緑谷くんと夜神月さんがいた
「…！」
『あ、あの…なんか…葉隠ちゃ…葉隠さんから聞いて…今……内通者が、えと…青山が…青山くんが…』
「青山くん…」
「何の話かしら、なにかとんでもない聞き間違いでも!?」
「緑谷くん、夜神月さん…緑谷くん、夜神月さん」
僕だけ…何も言えなかった
あの時、僕だけが!!
「青山くん、僕と青子さん」
やめて！
キミ達には、キミ達は
「青山くんだけ浮かない顔のままだったから、なにかあると思って…探しに来たんだ…」
『なにかあるなら、話してよ…友達でしょ…』
そう…僕だけが
「USJも」
「優雅!!」
「合宿も、僕が手引きした。緑谷くん、夜神月さん、僕はクズの敵だ」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年10月21日 10時
