249話 予想外の連続 ページ17
プレゼント・マイクから受け取った銀色のロケットペンダントを太陽に翳してみる
キラキラと輝いていて、ロケットの蓋の部分が赤黒くなっている
横にある蓋を外す小さなつまみを押してみるも反応はなく、錆びてしまっているのがよくわかった
無理にこじ開けて壊すのも気が引けるため、今はそっとしておくことにしよう
それに、今はこれに構っていられる時間もない
ベンチの背もたれにもたれて青空を見上げながらいると、ホークスからの電話が入った
『もしもし、青子です』
《おはよう、青子ちゃん。よく眠れた？》
『おはようございます、ホークス。お陰様でよく眠れました』
《それはよかった…ごめんね、無理をさせて…キミや緑谷くんに》
『大丈夫です。私も緑谷も、あの時は余裕がなくて目の前のことしか見えてなかったんです』
誰も謝らなくていい
あの時の判断は、私たちの選択だったから
『それより、こんな朝から何かあったんですか？』
《うん、実はね》
『？』
《勾留中の殼木から、ポリグラフで引き出した死柄木の成長速度とセントラルの脳無研究を照合
生命活動中の定着速度は予測が難しいとしながらも、完成に到達するには“最低2ヶ月の安静が必要”と、殼木・セントラルの解答が合致したんだ》
『む…』
《今のデータ、青子ちゃんのスマホにも送ったから見てね》
言われた通りに資料を見るためにスマホの電話をスピーカーに切り替えて資料を見る
タップしてみると、そこにはズララララとおびただしい気持ちの悪いぐらいの資料があった
《これは、2人が捕らえた刺客の証言とも合致
オール・フォー・ワンは身体を完成させるより早く、ワン・フォー・オールとオーバーホールを手中に収めたがっている…》
『真意がどうであれ、タルタロス襲撃から2ヶ月としたら…オール・フォー・ワン、死柄木を先手で討てる猶予はあと1ヶ月…っていう、予想が外れたの？』
《うーーん…
『あの野郎やっぱ外に出てたんかい!!!』
オールマイトに渡されたというそのタルタロスの警備記録については、私の部屋のあのパソコンの中に随時更新されるように設定してあるから見れるけど、襲撃のおかげでデータ飛んだんだよね
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年10月21日 10時
