元殺し屋はヒーローになる29 (ページ11)

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247話おかえり、マイフレンドズ！ページ11

見られた、見られた、全部見られた…！

近くにあったオケを使って焦凍の顔面にお湯をぶっかけたあと『梅雨ちゃん閉めて!! 入れないで、そのスケベを!!!』と叫んだ

肩までお湯に浸かって入口に背中を向ける

「青子…悪い、見ねえから入れてくれ」

『緑谷のとこ行って!! こっち女子なの！来ないで！』

「青子…」

『お風呂上がったらちゃんと焦凍の所行くから！今は1人にさせて！馬鹿!!』

「わかった…」と小さな声が聞こえてくる
もうちょっとだけあったまってから外に出よう

「おい、湯船に汚れが浮くだろーが!! 金タワシと業務用洗剤原液でこそげ!!」

「用法・用量は守らなきゃあダメだぜ！」

(原液がアウトなんじゃない？タワシて)

カラララと引き戸を開けて脱衣所で体を拭いて服を着た
髪の毛をタオルで拭きながら女子風呂から出てくると「青子さん、まずこちらへ！」と八百万ちゃんが呼んだ

『？』

「まずは髪の毛を整えませんと！」

『…あぁ』

自分で切っておいてザンバラなまま放置していた髪の毛を八百万ちゃんが整えてくれるらしい
新聞を引いた椅子の上に座ってふんわりとビニール製の服を着てじっとする

「髪の毛、とても綺麗ですわね…手入れをしていたんですのね」

『ん…』

「轟さんから聞きました。好きだと伝えてから手入れをしていると」

『あいつ、そんなこと言ったんだ』

シャキン、シャキン、とハサミが髪の毛を切る音を出している

『揃えるぐらいでいいからね』

「えぇ。この長さだと…小さなポニーテールになりそうですね」

『あははは、軽くなるや』

少ししてから「終わりましたよ」とビニールを外してくれた八百万ちゃん
鏡持ってきて見せてくれた芦戸ちゃんは「似合ってるじゃん！」と言ってくれる

『ありがとう、八百万ちゃん』

「いいえ」

「それより、夜神月！お腹すいたでしょ？」

『え？』

「こっちこっち！」

『え、ちょっと』

腕を引かれて連れて行かれたのは、共有スペースのとある一角だった

「飯田〜！連れてきたよ〜！」

「おぉ、芦戸くん！準備万端だ！緑谷くんもいるぞ！」

「よっし！」

『え、なに？』

「これだよ！」

見せられたのは、出来立てのおにぎりと漬物だった