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28-3 ページ38

『賢ちゃん』

(げっ!? 遊佐賢人…!)

「どうした?」

『あ、ううん』

「お前…平井」

「よ、よぉ…」










片手を上げて挨拶をした平井くんに「なんか用?」と敵意剥き出しの顔で聞いた賢ちゃん













「一緒に帰ろうと思って」

「はぁ?」

「俺、桐崎さんが好きなんだ」

「!」

『ひ、平井くん?』

「この間、花火大会で告白もした。いつまでもお前に独り占めされるわけにはいかないから」

「…………」










強く、そして誰よりも怒っている


そんな感情が読み取れる瞳を平井くんに向けている賢ちゃん。そんな瞳を向けられても逃げない平井くん













(あわわわわわ…!ど、どうすれば…!)











バチバチ火花が散っているところに、頭をグイッと寄せられポスンと優しく当たった












「雪都は、俺以外の奴と、帰らないんだよ」

『け、賢ちゃん』

「……」

「さっさと帰れ」

『あ、ちょっ…賢ちゃん!ご、ごめんね、平井くん!また明日!』

「うん、また明日」













手を振ってにっこり微笑む平井くんから、不機嫌でズンズン進んでいく賢ちゃんを見上げる













『賢ちゃん、待って、ねぇ、賢ちゃん!』














体育館に戻るのではなく、水道に向かった賢ちゃんはそこで足を止めると、ぐるっとこっちに振り返っては両肩を掴んでくる













「雪都」

『は、はい』

「………平井にまだ返事してないのかよ」

『え、あ…うん』

「…………そうか」










ゆっくりと視線を落として肩からも手を離した賢ちゃん















「……最近、さ」

『?』











ゆっくりとその場に座って顔を腕で隠すようにする賢ちゃんに、私も同じようにしゃがんだ













「雪都を見てると、苦しくなる」

『え?』

「お前がそばにいないだけでなんつーか…寂しいとかじゃなくて、ただ…胸にポッカリ穴が空いたような気がする」

『………』

「里佳さんと同じ気持ちじゃないんだ…なんだろうな、これ」









少し困ったような笑顔で眉を落として笑う賢ちゃんに、『な、んだろうね』とぎこちなく答えた



ちょっとだけ顔を下に向ける












(なにそれ…なにそれ)

「雪都?」











そんなの、まるで…












「おい、雪都?どうし…た」














賢ちゃんに両頬を掴まれて上を向けさせられた






賢ちゃんの綺麗な目が自分の目と合う









真っ赤な顔をした私と

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ミホ(プロフ) - 続きを…読みたいです。2人がくっつくとこを見たい…(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ (3月7日 23時) (レス) @page48 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
リサ(プロフ) - 続き待ってます! (3月2日 9時) (レス) @page48 id: a9b99ba3cf (このIDを非表示/違反報告)
キノコ - 続き読みたいです!更新して下さると嬉しいです。待ってます! (6月21日 3時) (レス) @page48 id: ba043a6765 (このIDを非表示/違反報告)
ラズリ - 続きが読みたいです。ゆっくりでいいのでまた更新してほしいです (2023年1月14日 2時) (レス) id: c77d87d099 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - すごく面白いと思いました!自分のペースでいいので、更新がんばってください! (2022年11月13日 9時) (レス) @page32 id: 4774474826 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年8月28日 11時

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