ラブはゼロ、ゼロは II【ラブオールプレー】

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「……いえ、新人戦2連覇の実力がどれほどのものか楽しみです」

「あ？なんだ、お前」

『け、賢ちゃん…』









睨みつける賢ちゃんに声をかけると、司波くんはそっぽを向いた














「4人は今日から週1回一緒に練習します。皆さん、よろしくお願いします」

「はい」

『じゃあ、まずは外周だから…花ちゃん、行こう』

「はい！」











初日の花ちゃんに教えながら移動し、ストップウォッチを手にしながらタイムを測る











「外周ラン、スタート！」












号令をかけた海老原先生の隣で花ちゃんにも慣れてもらうためにストップウォッチをしてもらう。


声を上げながら競うように榊くんと陽次くんが飛ばしているが、足が攣って水嶋くんや中学生に抜かされる始末
その後も体育館に戻って中学生の守備練習の相手なのに、必要以上に攻撃をする2人











『こらーーーーーーっ！必要以上に攻撃しなーーーーいっ!!』

「あいつら…俺がガツンと」

「まあまあ」













中学生たちが戸惑いながら練習をする中、1人だけが鋭い球を返していた



司波くんだ





慌てて榊くんが食らいついて返すも、また鋭い球で陽次くんに狙いを変えた












「司波って、もしかして司波凛太郎？」

「え？」

「……川崎第一中のエースですよ！ジュニア時代から敵なしと言われた…」

「こら、司波。これは守備強化の練習だぞ！攻撃はやめろ」

「ただ……あんな感じで、協調性ゼロの“異端児”との噂です」

『賢ちゃんに加えて司波くんまで…』

「おいこら、俺に加えてってどういうことだ」

『賢ちゃんも異端児だもん』

「よし、今度こそコテンパンにしてやるからな!!」











ギャンギャン騒いでいる賢ちゃんに「はいはい」と横川くんが引っ張っていく
横川くん、本当に大変…なんとか司波くんだけでもなんとか…なんとか…

















「桐崎さん、遊佐さんとは幼馴染とかですか？」

『うん。ちっちゃい頃からあんな感じなの。ごめんね、騒がしくて』

「いえ、なんだか見てて面白いです」

『あははは！そのうち慣れちゃうよ。私も慣れちゃった』

「慣れちゃうんですか？」

『うん、慣れちゃう』










花ちゃんと更衣室で服を着替えて外に出ると「雪都」とひょっこりと顔を出したのは賢ちゃんだった










『どうしたの？』

「今から飯行くぞ。櫻井も」

『？』

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