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髪の毛が濡れているせいか小さなウェーブのようになっている髪型のまま、濡れている水着をサニー号の物干し竿に吊りかけた
「青子も食べろよ、このサソリうめえぞ!な、ビリー!」
『いや、遠慮する…』
「サソリは猛毒あるんだぞ、お前…」
一緒になってサソリを食べていたエレキ鳥が「クォ〜」と応えた
『…ん?ビリー?』
「こいつだよ!ビリッてくるだろ?」
『そっか…ゴム人間だから電気は効かないんだったね』
「はぁ…」
ため息を吐いてルフィを眺めるアッシュの隣に立った青子は『さてと…』と腰に手を当てた
『サニー号も見つかったことだし、みんなを待つ?それとも捜す?』
「捜すーー!!」
両腕を上げてサソリを口の中に詰め込んだルフィに「落ち着いて食えよ…誰もとらねえから」とアッシュが水を手渡しながら言った
青子side
ルフィの前にアッシュが、ルフィの肩に私が乗ってビリーの背中に乗った
なかなか乗り心地も良く、ルフィ自身もあまり揺れないから落ちる心配もないので快適なのだが…
『ん"!』
「どした?」
『臭う…』
「確かに…ちょっと、薬くせえ…」
「お、ほんとだ」
クンクンと臭いを嗅いだルフィの上で鼻を押さえていると、ビリーが突然、バタバタと羽を動かしビューンと上空に猛スピードで飛んでいく
『ぎゃーーーーーーーーーー!!!?』
そのまま岩礁の上に避難すると、ぶはっと苦しそうに息をついていた
「死ぬかと思った…」
(なんだって、息を止めたり…)
岩礁から島を見下ろし、ビリーがどうして逃げたのか考えていると、「あ!」とルフィが指をさした
「村だ!」
「マジかよ…こんな島に?」
『あの樹……』
小さな村の近くには、樹林帯があった
『やっぱり…あの樹、シキの王宮の周りにもあったやつだ…』
「おい、まじか…」
『ひょっとして、あの臭いがダメなのか』
「そうなのか?」
ルフィが聞くと、ビリーは「クォッ」と鳴いて頷いた
仕方なく、ビリーの鼻に鼻栓をして強行突破のために再びビリーの背中に乗った
『多分、あの樹で囲われているところは、動物たちが来ない安全地帯なんだ』
「じゃあ、みんなもあの村にいるかもしれねェな!」
「なんでもいいから…安全ならなんでもいいよ」
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年8月10日 12時