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「へぇ…しかし、ここの村は食い物が足りてるのか？やたらと細い人が目立つが」
「あ、ああ…男手も若い娘たちも、みんな王宮に召し上げられちまってるからね。働き手がなくて、やっとこさその日暮らしをしているのさ
ここでとれるのは、湖の小魚と申し訳程度の作物だけだし…」
「なんだそりゃ。ひでェ話だ。文句言って、みんなを返してもらえばいいじゃねェか」
「シキに逆らったら、私らおしまいだよ」
「「シキぃ!!?」」
あのフワフワの実の能力者の金髪クソジジイの名前が出てきたことで、サンジとウソップは憤った
仲間を連れて行った海賊だ
「そうさ…私らはあいつに徹底的に支配されているんだ。それに…」
女がハッとして「あんたたち、隠れな…！」と2人を舟底に押さえつけた
「んぶっ!? なにすんだ」
「静かに！」
「！」
顔面を激しく打ち付けたウソップが抗議をする前に女が鋭く言う
2人は身を低くして船の影から様子を伺う
「デカーーっ!? なんじゃ、ありゃ」
家の向こうから現れたのは、大きなカタツムリの電伝虫だった
「自走式映像電伝虫さ…あの電伝虫がとらえた映像は、そのままシキの王宮に送られている
私たちはいつだって見張られてるんだ。少しでもシキに盾突くような意志が見えたらすぐに見せしめに殺せるように…!!」
どこまでも下道であるシキにサンジとウソップは怒りを抑えるように歯を食いしばった
ー川辺ー
シャオを助けた3人は、シャオの案内で村に向かっていたが、いきなりマンモスデンスが暴れ始め背中から振り落とされた
「うっ！」
「きゃあっ！」
「うわ！」
「わっ！」
川べりで前脚を高々と上げて吠えたマンモスデンスはパニックに陥ったまま雪原に引き返して逃げて行ってしまった
「いきなりなんなんだ!?」
「臭いだよ……！鼻の奥がビリビリするような、いや〜な……感じねェのか？」
「ダフトグリーンだよ」
「ダフトグリーン？」
「うん。私たちの村はダフトグリーンっていう樹に囲まれてて、動物たちはその臭いが嫌いなの」
「だろ〜なァ…」
鼻を押さえて涙目で言うチョッパーに「じゃあ、鼻栓でもしとけ」と立ち上がったゾロが言うと、チョッパーは言われた通りにティッシュを鼻にさした
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年8月10日 12時
