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『私、だけど』
「ほう…ベィビ〜ちゃんが？さっきはすまなかったな。礼を言う」
『え？あ、あぁ…』
「べ、ベィビ〜ちゃん……!? もう30すぎるオバハンに」
ｺﾞｯ
「す…すびばべん」
「ルフィ!!?」
無遠慮に言うデリカシーという言葉を知らないルフィの頭を思い切り殴りつける
まだ、19ですけど、なにか!?
「なァ、おっさん！なんであれ、浮いてるんだ？」
切り替えの早いルフィは、頭上にある島船を指差した
「んん…？あァ、あれか。フワフワの実の能力だ
おれは触れたものを重力に関係なく自在にコントロールできる」
シキはゾロが鍛錬に使っているダンベルに触れると「見てろ」と言い、指を上に向けて上げた
すると、ダンベルがフワフワと浮かび上がる
マストの上まで昇ったダンベルは、シキが手を振り払う仕草をすると支えを失って落ちてくる
それをゾロが片手で受け止めた
「おおっ！」
「すげェ!!」
「おっさん、おれもフワフワしてくれ！」
「ジハハハハハ！残念…おれ以外の人間や動物、生きてるものは浮かせられねェ」
「なんだ、つまんねェ」
ブーイングをするルフィとウソップ、チョッパーに小さくため息を吐く
「だいたい、その頭の舵輪はなんなんだ？」
「これはその昔……うっかり刺さったのだ」
「どんなうっかり屋さんだ!?」
ウソップの鋭いツッコミに聞いていられないなと再びため息を吐くと、サイクロンの危機を教えてくれた私たちをもてなしたいとシキが言う
「ほんの礼だ。来てくれるな？」
「いや、いいよ。おれたち、急ぎの用があるんだ」
『ルフィ？』
「珍しい…」
1番におもてなしのご飯に目がないはずのルフィが、断りを入れた
「おれたち、これから
「ルフィ!?」
ピピーーッという笛を鳴らしたのはウソップだった
「おまっ、おまっ…冒険はどーすんだよ!? やっとここまで来たってのに…！」
「そんなもん、いくらでもやり直しゃいい。それより故郷の奴らがピンチだって時に、お前はじっとしてられんのか、ウソップ…？」
「！」
「……決まりだな」
「本気？」
『本気もなにも…』
「ルフィが冗談言うようなタチかよ」
私とアッシュが言えば、一味は笑みを返した
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年8月10日 12時
