元殺し屋はヒーローから海賊へ【STRONG WORLD】 (ページ12)

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1話島船ページ12

「シロップ(おれの)村は大丈夫だろうな…？」

「あ！」

ウソップが心配そうに新聞を眺めているのを前に、ルフィから新聞を取り上げて目を通す

『今のところ、ゾロやナミ、ウソップやルフィの関係のある島は無事みたいだけど…』

「そうか…」

ホッとしたウソップに微笑むと、ルフィが背中に回り込んで抱きついて新聞を覗き込んでくる

「ルフィとゾロとナミと、ウソップは東の海(イーストブルー)の出身なんだ。青子とアスランはルフィと同じ島なんだ」

「そうだったんですか」

「あれ？サンジもだっけ？」

「え？あぁ…生まれは北の海(ノースブルー)だが、育ちは東の海(イーストブルー)だ…」

ブルックに教えていたチョッパーがサンジに聞けば、彼は何かを思い出すようにタバコを蒸した
グイッと頬に顔を引っ付けてくるルフィが「なァ、青子〜」とさらに身を乗り出してくる

『ん？』

「なんだこれ？」

『……？』

「なんだこりゃ…隕石？」

ルフィが新聞の写真を指差した
写されているのは崩壊された街を見聞する海兵たちの前に、巨大な物体が写っていた

『隕石…にしちゃでかいし…』

「確かに…デカイな」

ウソップと同じように新聞を覗き込んでくるアッシュにも見えるように新聞を広げると、新聞に影が落ちた

「ぎゃああああああああああっ！」

「なんだ、ありゃあっ!!」

「なんで飛んでるんだ、あの島…！」

空を見上げればそこには巨大な岩の塊が浮かんでいる
あんぐりと口を開けて見ているしか出来なかった私から離れたルフィは、船首の方へ走りフランキーやロビン、みんなもルフィの後に続いた

「帆があるわ」

「帆船か、ありゃあ…？」

「でっけ…」

でかい島のようなものが浮かび上がるなんて聞いたことがない
向こうの世界でもこんなものを浮かせれる人間、そうそうにいないのに…

「海賊旗(ドクロ)だ！人影も見えるぞ！」

『海賊船？』

「あぁ！」

ウソップが望遠鏡で覗き込んで見えたものを教えてくれた時、肌を撫でる風に違和感を持ち『ナミ！』と振り返れば小さく頷いていた

「この方向はまずいわ、ルフィ！もうじきサイクロンが来る！」

「え!?」