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橘「彼を助けるよう公安警察に必死で頼んだ
でも…彼は自 殺した」

背を向けて立つ境子の肩が微かに震えていた

橘「公安警察を恨んだわ。事務所をたたみ、『協力者』として復讐の機会を狙ってたの」

コナン「そんな時に、小五郎のおじさんを無罪にするように弁護を命じられたんだね?」

橘「えぇ。
なぜ公安警察が彼を無罪にしたいのかわからなかったけど、それなら有罪にしてやろうと思った」

『無関係な人達を巻き込んでまで!?』

橘「仕方なかったのよ!」

境子は勢いよく振り返った

橘「それがまさか、公安警察の保護で生きていたなんて、知ってたらこんなことには…」

がくりと肩を落とす境子の先にある電波塔から、月がゆっくりと顔を出した

橘「…二三一は今、あなた達の『協力者』なんでしょ?
彼は何番なの?」

コナン「何番?」

コナンは聞き返し、音風を見上げた

『公安は、裏では『協力者』を番号で呼んでるのよ』

橘「私は『2291』よね?」

音風の説明の後、境子は、ギュッと拳を握った

橘「じゃあ彼は何番なの!?」

振り返った境子の目から涙が溢れていた

安室「橘境子」

安室が名前を呼んだ

安室「あなたを公安警察の『協力者』から解放する
いいな、風見」

風見「違法な作業は自らカタをつけなきゃならない
それが公安でしたね」

風見はそう言うと、警察手帳のメモを破り、境子に差し出した

風見「羽場はここにいる
あなたはもう自由だ。彼に会いたいなら我々は止めない」


バシッ


風見の手が振り払われてメモが宙を舞った


橘「思い上がるな!
アンタの『協力者』になったのも私の判断!
アンタを裏切ったのも私の判断!
彼を愛したのも私の判断!
私の人生全てを…アンタたちが操っていたなんて思わないで!!」

境子は泣きながら激しく否定した
公安の手で転がされた人生を、決して認めたくなかったのだ

橘「さよなら」

吐き捨てるように言うと、境子はヘリポートを下りていった

羽場《境子…》

コナンが持ったスマホの中の羽場は、涙を流して俯いた
やがて画面が真っ暗にかった
羽場がビデオ通話を切ったのだ

音風は背を向けた風見に話しかけた

『どんなに憎まれようと、最後まで彼女を守りなさい
それが』

風見「我々公安です」

振り返った風見は、駆け出した
安室とコナン、音風は境子を追いかけていく風見の後ろ姿を見送った

安室「君のおかげで、日本を貶めるテロリストを逮捕できた」

コナン「いつ、テロだと思ったの?」

コナンが尋ねると安室は「君の推理通りだ」と答えた

32話 ボクの協力者→←31話 協力者



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澪奈(プロフ) - すごくおもしろいです!続き見たいです。更新頑張ってください! (2020年7月8日 19時) (レス) id: 48c427dff0 (このIDを非表示/違反報告)
来葉(プロフ) - すこいです…((((更新頑張ってください!! (2020年6月12日 21時) (レス) id: 6c02630a5d (このIDを非表示/違反報告)
アクちゃん(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください!! (2019年10月5日 15時) (レス) id: 2dd416c626 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - 歌恋さん» ありがとうございます!!!!更新遅いですがよろしくお願いします!!!!! (2019年5月7日 12時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
歌恋 - とっても面白いです!!更新頑張ってくださいね! (2019年5月3日 18時) (レス) id: bd711dd19d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2019年3月17日 22時

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