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49-7 ページ45

「うん。でもね、帰ってきてご飯がないってゆーのはやっぱり」


安西「そんな…。あなたいつもそんな早く帰ってきてないじゃない。ご飯なら涼子だって女の子なんだし…」


「えーーーあたし?嫌よー」


この子は……


「料理は主婦である君の仕事だろ?」


……。


「それが条件で働いているんだ。できないんなら、仕事はやめるんだな」


………………。

……




安西「わ…私は…」


……私は


安西「私はあなた達のなんなの!!」


何もわかっちゃくれない

どれだけ頑張っても…








“女ってゆーのは、つまらないもんですね
仕事も。妻としても、母親としても、私にしてみたら何一つ報われてないんだから”




榎木課長に言った通り、報われることなんてない

どんなに頑張っても、誰も私を見てくれない…

それがどんなに辛いか…









愛菜side


朝起きて服を着替えて下へ降りる

ご飯を用意して、4人でテーブルを囲む


春美「ごめんなさい、パパが悪かったです。機嫌直して」


『やだ』


実「おいちーねえ」


『ねー』


春美「愛菜あ」


『拓也、私今日は先に出るね』


拓也「えっ!?」


せかせかと食器類を重ねてシンクにつける


拓也「きっ、今日なんかあった?」


『委員会で朝からやることあるの。じゃあ、行ってきまーす』


ガラ


ピシャッ


家の門を開けて、足早に学校へ向かう

別に…

パパが再婚するっていうのは、反対しないもん

パパが望んでるなら、私は反対なんてしない

でも、でも…

今は、嫌だもん

ママがいなくても頑張れるもん

大丈夫、大丈夫…

なのに…


(なんでこんなに胸が苦しいの?)


パパが望んでるなら、反対なんてしない

けど、なんでこんなに苦しくて痛いの?


『新しいママかあ…』

…………


『やだなあ…』


ランドセルを背負いながら、大きく息を吐いた




拓也side


先に行っちゃった愛菜

今日は委員会あるって言ってなかったのに…


拓也「パパあ、僕行くねー」


春美「ああ、行ってらっしゃい」


ランドセルを背負って家を出る

愛菜は昨日から変だ

パパにお母さんが家にいてほしいかと聞かれたと言ってた

そりゃあ、いてほしいけど、まだ僕はいやだ

ママが死んでまだ1年しか経ってない

なんでパパがそんなこと聞いたのか僕にはわからない

けど、愛菜は何かを感じてるのかな…

こーいう時、お兄ちゃんの僕が何か言えればいいのになあ

なんて、そう思ってしまった

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サッカーバカ(プロフ) - 桜さん» ゆっくりと更新していきます!ちょっと多忙なので、ちょくちょく更新します! (2019年6月16日 8時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - もう更新しないのですか?寂しいです。待ってます。大変でしょうけど頑張って下さい (2019年6月16日 0時) (レス) id: 1036e13532 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2019年5月2日 23時

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