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藤井「集めといたぞ」
『拓也！』
ざわざわとする教室に戻れば、プリントを渡してくる藤井君と、心配した目を向けてくる愛菜がいた
拓也「え？」
藤井「……「え」じゃねーよ。アンケート集めといたんだって」
拓也「な…なんで？」
『先生に拓也の代わりに2人で集めといてって、頼まれたの。すぐ目の前に私と藤井君がいたから』
息を切らして聞けば、愛菜がそう答えた
拓也「……全員の集まった……？」
藤井「さあ？誰が出してなかったのか知んねーもん。でもそこにあるのは11枚だぜ」
拓也「11枚…」
全部だ…
拓也「そう…ありがとう…」
藤井「？」
『拓也？』
僕がどんなに言っても、全部揃わないのに…
くるっ
2人に背を向けて僕はドアへ向かう
藤井「〜〜〜〜…、おい、ちょっと待てよ、榎木っ」
『拓也あ!!』
スタスタスタと廊下を歩く
藤井「なんなんだよ!?ずーーーーっと不機嫌で、一体俺が何したってゆーんだよ!!」
拓也「何もしてないよ!!」
くるっ
藤井「お」
なんでついてくるのさ
『拓也？』
拓也「どーして何もしてないのに、なんでもできちゃうわけ!?」
『？』
拓也「藤井君や愛菜が委員長になれば良かったんだ。僕なんか何にも出来ないよ
藤井君を見てると、時々すごく悔しくなる!!」
そーだ
僕はそんなにいい子じゃないし、テストでのいい点だって前の日に予習して…
拓也「自分と違いすぎて…」
努力しないと人に追いつけなくて…
拓也「藤井君が書いた作文は僕じゃないみたいで…なんか…作りもんの…人間味がないってゆーか…
とにかく…藤井君が羨ましいんだ…」
僕が思うことを全部言うと、藤井君は「う…」と言葉を発した
藤井「羨ましい…？俺が？何で!?俺はお前のがずっと羨ましいぞ!!」
…………、……？
拓也「え？」
藤井「あのなーーー、そんっなに俺、物事ひょいひょいやってるか？」
拓也「うん…」
藤井「そーなのか、愛菜」
『えっ、うっ、うん』
と、愛菜が頷けば、「違うって」と大きく息を吐いてガクーーー…と肩を落とした藤井君
拓也「藤井君…？」
藤井「そんなできる人間だったら、もっとちゃんとやってるって。手を抜いてるよーに見えるのだって俺の性格なの!!
俺にはお前の方がなんでもできるよーに見えてたぜ」
え？
拓也「僕…？」
藤井「作文のは確かに書いてて俺も変だと思ってたよ。面白いな…」
と、フッと軽く笑う藤井君
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サッカーバカ(プロフ) - 桜さん» ゆっくりと更新していきます！ちょっと多忙なので、ちょくちょく更新します！ (2019年6月16日 8時) (
レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - もう更新しないのですか？寂しいです。待ってます。大変でしょうけど頑張って下さい (2019年6月16日 0時) (レス) id: 1036e13532 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年5月2日 23時
