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『たっ、拓也!!』
隣で僕に叫ぶ愛菜を無視して、僕は広瀬君を睨む
わなわなと震えた広瀬君は、僕の横を走っていった
拓也「あっ」
『広瀬君!!』
走り去っていく広瀬君を見送った
拓也「は…はあ…」
「れ？努は？帰った？」
おじさんが買い物を済ませて店から出てきた
拓也「あ…今帰ったばっかり…」
「左頬……赤いよ。ひっぱたかれたみたいだね。
あっ、もっ、もしかして努!?努に殴られたんじゃ!!」
拓也「あっ、あの、僕も…彼ひっぱたいたから…」
「あ…そう…」
慌てたおじさんに僕はすぐにそう言った
おじさんは顔に手を当てた
「ダメだな…。僕って情けな…、親でいる資格ないよ」
拓也「は…？」
「今…一瞬、これはネタに使えるかなって思ったんだ…。万事が万事こうだ…
もう、自分自身に呆れてるよ…」
分かんない
夢を追うのが、そんなにいけないことなのかな
翌日・広瀬side
放課後、担任に呼び出された
理由はもちろん簡単、作文だ
「この前書いてもらった作文。書き直しましょーね
“ぼくの夢はお金持ちになることです”
これだけじゃ短いし、どーしてそーなりたいのか分からないわ
じゃあ、明日までに書き直してね」
先生に渡された作文用紙を受け取る
お金持ちに理由なんてあるか
教室に戻って作文を書き直す
カチカチとシャープペンシルのノックを押すけど、芯なんか出てこない
父親が夢追い人だからなー
俺、夢に関しては冷めてるわ
広瀬「やっぱ…芯入ってないや」
パチ…、と昨日万引きしたシャープペンシルの芯ケースを机に置いた
広瀬「ばっかみてーー…。後悔なら…いっつもしてんのに…」
帰り道・愛菜side
「あ、ねえ。君達」
あれ
「今日は。昨日はどーも」
広瀬君のお父さんだ
「あの…ちょっと、いいかな…？」
おじさんにジュースをもらい、ベンチに並んで腰掛ける
「努のことで、何か知ってることがあったら教えてほしいんだ」
拓也「広…努君のこと…ですか？でも、僕あんまりよく知らないんで…」
『私、4年生の時同じクラスでしたけど、とても優しい子ですよ』
「そっか…僕は努の父親なのに、あいつの友達を知らないんだ
周りから見れば37にもなる男が定職にも就かず、漫画ばっかり描いてるなんてとんでもないことだよね
ホラ、今日も定期的にやってる警備員の仕事の帰り
はっきり言ってプーだよ」
プー？
ああ、プータローか…
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サッカーバカ(プロフ) - m11r2698さん» ありがとうございます！！！！！！ゆっくりですが、よろしくお願いします！！！！！！藤井君、なんとか想いを実らせたいです！！！！！！！！！！！ (2019年4月21日 0時) (
レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
m11r2698(プロフ) - 更新分まで一気に読みました！面白いし、藤井君との関係性もドキドキしますー！続き楽しみにお待ちしてます(^^) (2019年4月19日 10時) (レス) id: 4ec0c888ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年4月12日 21時
