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藤井side
受話器を置き、俺は男部屋に入る
友也「あれ、昭広どーしたんだ？」
藤井「え？」
友也「すっげー、辛そうな顔してんぞ」
そりゃそうだ
愛菜が、泣いてたから
あんな大泣きしてるところなんて、知らない
藤井「なんでもない」
二段ベットの下に寝て、兄貴に背を向ける
兄貴はそれ以上何も言ってこなかった
ただ…電話口の向こうでずっと泣いてる愛菜に、何もしてやれないのがもどかしくて…悔しくて…
藤井(くそっ)
友也「…昭広」
藤井「何？」
友也「何があったか知らねーけど、なんかあるんなら言えよ
俺はお前の兄貴なんだからな」
藤井「……」
そーだよ
愛菜と榎木には、上がいない
自分達が1番上なんだ
自分たちが実を見てる
俺や一加やマー坊みたいに、兄貴や姉貴たちがいないんだ
あいつらが、実の兄貴と姉貴なんだ
上に頼れる俺と、頼れる人がいないあいつら
父親に怒られ、帰りにくくなった今のあいつら
俺は…
友也「？…!?(ｷﾞｮｯ」
あいつらの手助けもできない
友也(えっ、俺、なんか変なこと言ったか!?)
藤井「兄貴…」
友也「おっ、おうっ!!」
藤井「俺、どーしたらいい」
友也「？」
藤井「愛菜が、あいつが行きたくないって言ってたのに、無理やり行かせた…
行かせなかったら、愛菜は泣かなかったのに…榎木も愛菜も、辛い思いしなくて良かったのに」
友也(無関心な昭広が、愛菜って子に)
藤井「かけてやる言葉、なんもなかった」
友也「でも、話は聞いてやったんだろ？」
藤井「？うん」
ゴシゴシと目元を拭う
友也「多分その子、聞いてもらっただけでも救われたんじゃないか？」
え？
友也「辛いことや怖いこと、悲しいことは、誰かに言ったりすると、軽くなるんだ
多分、その子は昭広に聞いてもらって…ちょっとは辛いのが軽くなったんじゃないか？」
藤井「……」
“ありがとう…”
藤井「…そーだと、いい」
愛菜…大丈夫だといいけど
その頃、愛菜は
『……』
藤井から貸してもらったお守りを手にし、泣き疲れて眠っていた
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ときな - わかります！赤ちゃんと僕 は神作ですよね！ (2020年5月21日 21時) (
レス) id: 5a5ed3b2d6 (このIDを非表示/違反報告)
ムスカリ#(プロフ) - 赤ちゃんと僕は私も大好きなんですけど、特に昭広が好きで、この作品をお気に入り登録しました！とても面白いと思ったので、更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2020年4月13日 14時) (レス) id: 562931235a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年4月9日 23時
